NTT Comら、AIが化学プラントの運転を支援する新サービス
今回は「NTT Comら、AIが化学プラントの運転を支援する新サービス」についてご紹介します。
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横河ソリューションサービスとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、自動制御が困難なため手動オペレーションが不可欠な化学プラントの運転を人工知能(AI)により支援する「AIプラント運転支援ソリューション」の提供を開始した。
同ソリューションは、稼働中の化学プラント内各種センサーから取得した温度や圧力などのデータ(プロセスデータ)を基にAIモデルが運転員に手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示する。開発に当たっては、横河ソリューションサービスのプラント制御改善コンサルティングのノウハウ、NTT ComのAI開発ツール「Node-AI」によって作成されたAIモデルを組み合わせている。
AIモデルが運転員に手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示するだけでなくその根拠も提示するため、運転員は納得感を持ってオペレーションをすることができる。また、蓄積された運転員の操作履歴の中から現状に近い状況で収集された操作履歴などを抽出し、自動再学習する。その結果、新たな環境に沿ったルールを導き出して、生産量や外部気温など周辺環境が変化した場合でも環境の変化に適応し、常に最適な手動オペレーションの推奨値をガイダンス表示することが可能だ。
さらにアジャイル開発を採用しており、ソリューション導入後の現場ニーズを踏まえた機能追加など、通常数カ月を要する対応を1カ月程度で迅速に実施する。
導入の際は、顧客のプラントに蓄積されたプロセスデータを預かり、分析とヒアリングの上、同ソリューションの適合性を確認する。適合性が確認できた場合は、顧客の化学プラント向けAIモデル構築と現場での実用性を評価する実地検証を行う。
今後両社は、2022年度内に運転員の監視のもと化学プラントにおける一部工程を自動運転するソリューションと、運転員が持つ独自のノウハウを容易に蓄積・活用できることで技能伝承を支援する機能の提供を進める。