IETFによるHTTP/3の標準化プロセスが完了、「RFC 9114」に
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IETFのQUICワーキンググループはHTTP/3の標準化プロセスを完了し、「RFC 9114」として発表しました。
HTTP/3 has been published as an RFC. https://t.co/jdsUHy9FKD
— IETF QUIC WG (@quicwg) June 6, 2022
HTTPはWorld Wide Webを開発したティム・バーナーズ=リーによって1990年に最初のバージョンが作られました。
その後、1996年にHTTP/1.0がIETFによってRFC化され、1999年にHTTP/1.1へアップデート。2015年2月には初めてのメジャーバージョンアップとなるHTTP/2がRFCとなりました。HTTP/3は7年ぶりのメジャーアップデートと言えます。
HTTP/3では高速な通信を実現するために、HTTPのトランスポート層を従来のTCPからQUICに置き換えるという大きな変更が行われました。
TCPはエラー訂正機能などを備え信頼性の高い通信が可能な一方、比較的オーバーヘッドの大きなプロトコルです。
そこでTCPの代わりに通信の信頼性は保証されないもののオーバーヘッドの小さいUDPを用い、独自に一定の信頼性を保つ実装を組み込みつつHTTPに適した効率的でレイテンシの小さな通信を行えるようにしたのがQUICです。暗号化にはTLS 1.3を採用しています。
このQUICにHTTPを適用させたのが「HTTP/3」といえます。
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- HTTP/3はどうやってWebを加速するか? TCP、TLS、HTTP/2の問題とHTTP/3での解決策~Fastly奥氏が解説(後編)