水が流れるように継続的なソフトウェア更新を目指す–JFrog Japanが事業戦略

今回は「水が流れるように継続的なソフトウェア更新を目指す–JFrog Japanが事業戦略」についてご紹介します。

関連ワード (運用管理等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 DevOps基盤を展開するJFrog Japanは6月2日、報道機関向けに事業説明会を開催した。同日付で就任が発表されたジェネラル・マネージャーのVicky Chan氏が同社の事業戦略と新製品を明らかにした。

 台湾出身のChan氏は学生時代から日本に興味を持ち、日本語を習得。2006年に来日して以来、15年以上にわたって国内ビジネスに携わってきたという。JFrogはミッションとして「世界中を動かすために創造的に更新されるソフトウェアの世界を創ること」を掲げ、それを体現するビジョンである「Liquid Software」という考え方を打ち出している。同氏は「アップデートが水が流れるように継続的にスムーズに更新されるソフトウェアの世界」だといい、「より簡単で迅速に、より安全なソフトウェアで作られる世界を支援していく」とした。

 2022年の事業戦略については、「もっと積極的にパートナーとエコシステムを作って生きたい」(Chan氏)とし、今後はリセラー/販売代理店経由の販売を強化していくために技術支援の提供を強化していくという方針を示した。さらに、2025年までの事業目標として自動車業界/製造業、金融業界、ハイテク業界の3分野に焦点を当て、「2025年までに各業界の上位10企業のうちの8社への導入を目指す」とした。

 シニアDevOpsアクセラレーションエンジニアの三宅剛史氏が製品の詳細を説明した。まず、同社が標ぼうするLiquid Softwareについて、従来のソフトウェア更新は頻度があまり高くなく、ある程度の変更をまとめて実施する「階段状のアップデート」だったのに対し、「水が流れるように自然なアップデートを目指す」ものだと説明。

 さらにDevOpsの原点をTPS(トヨタ生産方式:Toyota Production System、ジャストインタイム生産方式とも言う)だと説明した上で、重要なポイントとして「必要なときに必要なものを必要なだけ作る」ことに加えて「部品サプライヤーを含めた前工程と一体になっている」点を強調した。

 自社工場内だけの最適化にとどまらず、サプライヤーやパートナーを巻き込んでビジョンを理解してもらってシステムを作り上げた、という点を最も重視し、JFrogではソフトウェア開発の際に部品として利用される「ソフトウェアパッケージのキュレーション」の部分を重視してプラットフォームを構築してきたという。その上で、三宅氏は同社の取り組みを「ソフトウェアコンポーネントの物流倉庫」と表現した。

 続いて、新製品「JFrog Connect」やオープンソースプロジェクト「Project Pyrsia」、プログラミング言語「SWIFT」対応などについても触れた。JFrog Connectは「信頼できるソフトウェアのみをエッジに届ける」ためのIoT向けDevSecOpsツール、JFrog Platformに統合されて提供される。Project Pyrsiaは、「ブロックチェーン技術を活用してソフトウェアパッケージ(バイナリー)を脆弱性や悪意のあるコードから保護」する、オープンソースソフトウェアコミュニティーの取り組みであり、Docker、DeployHub、Futureway、Oracleなどと協力して立ち上げられたという。

 また同社のプラットフォームにおいて、AppleがiOS/Mac向けのアプリケーション開発言語として開発したSWIFTをサポートしたことも発表された。

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