GfKが提供する分析ツール「gfknewron」–AI技術で市場や消費者の動向を予測
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市場調査会社のジーエフケーマーケティングサービスジャパン(GfK Japan)は、人工知能(AI)を活用した企業向けSaaS型分析ツール&ソリューション「gfknewron」を展開している。4月には最新版「gfknewron2.0」がリリースされ、数値指標に基づきマーケティング戦略を最適化する機能などの強化が図られている。
GfKは、ドイツに拠点を置くマーケティングリサーチ企業で、85年以上にわたり消費者と市場に関する洞察を提供してきた。また、世界で200万人以上の消費パネリストの情報を基に調査レポートを発行し、国内外の市場と消費者の最新動向を提供している。
gfknewronは、市場やブランド、消費者の分析データを基に、AI技術を用いて将来を予測し、戦略のヒントを導くためのデジタルプラットフォーム。GfKが独自に保有している、耐久消費財の市場データを利用することができる。販売動向データや消費者トレンドへのリアルタイムアクセスに加え、AI技術を用いた売上予測やシミュレーション機能を備えた「gfknewron Predict」、販売動向データ(POSデータ)へ容易にアクセスすることが可能な「gfknewron Market」、さまざまな消費者調査の結果からトレンドをつかみ、消費者が「どの」製品を「なぜ」買っているのかを把握できる「gfknewron Consumer」の3つのソリューションで構成される。
gfknewron2.0では、消費者が他社の商品ではなく、顧客の商品を選ぶためにどれくらいのプレミアム(割増金)を支払っても良いと考えるのかを測定する機能や、価格変更を行った際にどれくらい売り上げに影響するのかを予測する機能が備わっている。また、AIを活用した数週間に及ぶ市場予測を週次更新で提供することによって、人々が何を購入しているかといった販売分析と同時に、なぜ購入するのかという消費者理解にも役立てることができ、その上で在庫の注文と配分が可能になることで、さまざまな企業の重要な意思決定を支援している。
代表取締役社長の藤林義晃氏は「先読みのできない時代で行動を起こしていくには、PDCAサイクルをより高速に回していく必要がある。これまでの人手によるデータの収集、分析では限界があり、それをテクノロジーで解決しようというのがgfknewronの発想だ」と語る。
実際、これまで、多くの企業では沢山の時間を大量の市場データの分析に費やしており、一方でこれらのデータに基づく重要な意思決定にかける時間はわずかにしか過ぎない。情報過多の時代となった今、大量に存在する不要なデータに悩まされることなく、本当に必要な信号だけを拾い上げることがますます重要になる、と藤林氏は指摘する。
gfknewronの活用例としては、新しいターゲット市場の検証や顧客のニーズに応じた製品の調整、将来の市場可能性の評価などを挙げる。また、同氏は「従来は人力だったデータの分析や予測をAIが行うことでより迅速かつ精確になるとともに、人間はより創造的な仕事に時間を費やしてほしい」と強調した。