グーグルの地理空間画像ビューア「Earth Engine」、企業や政府にも提供開始

今回は「グーグルの地理空間画像ビューア「Earth Engine」、企業や政府にも提供開始」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 学術分野や非営利団体の研究者らはこの10年あまり、「Google Earth Engine」を用いることで、地球の表面に関するより洗練された情報にアクセスできるようになってきている。そしてGoogleは米国時間6月27日、あらゆる企業や政府組織も「Google Cloud」上で企業グレードの商用版Earth Engineを利用できるようにしたと発表した。

 Googleは2010年に、科学者と非政府組織に向けてEarth Engineを公開した。公の地球観測用カタログとして世界最大の規模を誇っているEarth Engineは、人工衛星からのデータをはじめとするさまざまなソースからのデータを継続的に取り込んでいる。Earth Engineは、これらデータを大規模な地理空間クラウドコンピューティングリソースと組み合わせることで、さまざまな組織がこうした生データから、世界の状況に関するタイムリーで正確、そしてきめ細かい洞察を得られるようにしている。つまりこれら組織は、世界の森林や水資源、生態系、農業をほぼリアルタイムで監視し、どのように変化していっているのかを把握できるようになる。

 Googleは、サステナビリティーを重視する法人顧客に向けてEarth Engineを商用化すると述べた。多くの企業は規制当局や投資家、顧客から、二酸化炭素排出量を削減するようプレッシャーを受けている。このため同社は、より多くの、そしてより優れたデータによって、企業のサステナビリティー目標の達成を支援する新製品を展開しようとしている。

 Google Earthの責任者であるRebecca Moore氏は同日、報道陣に対して「ここ数年、サステナビリティーに向けた変革を加速しようとする企業や政府からの問い合わせが増えてきている」と述べ、「われわれは天然資源の責任ある管理に取り組んでいる企業を支援する一方で、持続可能なビジネス慣習を構築しようとしている」と続けた。

 同社は2021年に、一部の企業に向けてEarth Engineの商用版を提供し始めていた。例えばSC Johnsonは同プラットフォームを用い、蚊の発生数の変動に関するより深い洞察を得て、自社の害虫駆除製品開発に役立てている。両社は、数十億規模の気象観測点からのデータと、過去60年間における蚊の発生データを組み合わせることで、いつ、どこで蚊が大量発生するのかを予測する、一般利用可能なモデルを開発した。

 Googleは、非営利団体と学術研究、教育分野のユースケースでは、今後も無料でEarth Engineを利用できると述べた。

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