レッドハットのM・ヒックス氏、開発者からCEOへのキャリアを振り返る
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Red Hatの新たな最高経営責任者(CEO)に任命されたMatt Hicks氏は、CEOによく見られるバックグラウンドを有しているわけではない。
同氏は大学でコンピューターハードウェア工学を専攻した。
そして卒業後は、IBMでITコンサルタントとしてのキャリアをスタートさせた。
その後、IBMからRed Hatに移籍した際、すぐにマネジメント職に就いたわけではなく、ITチームの開発者として2006年からオープンソースソフトウェア業務に携わった。
Hicks氏によると、同氏の現場での経験はRed Hatの新たなリーダーとしての中核資産の1つだという。
同氏は米ZDNetに対し、「市場は目まぐるしく変化している」と述べ、「そして私は、企業のIT部門が何に苦戦しており、何に長けているかに関する現場での経験に続き、Red Hatのエンジニアリング部門での長年の経験を得たが故に、ハードウェアがこの先どこに向かっていくのかということについての直感的洞察を有している。こういった直感的洞察が将来的な糧になると確信している(中略)。この他にも、Red Hatには極めて優秀なチームがおり、私は成果をもたらす方法について彼らの専門性を頼りにできる。しかし私は中核となる直感的洞察を有している点に満足している」と続けた。
同氏は、自らの中核知識がRed Hatの戦略的選択を導く上で役立つと確信している。
同氏は、自らの経験が資産だとしつつも、優れた開発者が優れたリーダーになるとは限らないとも述べた。自らの考えを相手に納得してもらうためのコミュニケーション能力も必要だという。
同氏は「組織内で最も優秀なプログラマーだというだけでは不十分だ」と述べた。
「特にSTEM(科学と技術、工学、数学の総称)、そしてエンジニアリングという分野では、プレゼンテーション方法の習得や、他者の説得、幹部向けのプレゼンテーションあるいはカンファレンスで際立つようにするための方法の学習といったソフトスキルは、キャリアを大きく支配するようになってきている」(Hicks氏)
Hicks氏は、影響力の行使に重きを置くというのは今までのキャリアの中でなかったものの、現在のキャリアにおける重要な要素の1つになっていると述べた。
同氏は「私が考えるに、多くの人々はそういったことを好きではない」と述べた。
「世界で最も優れたエンジニアになり、一所懸命に働くことはできるだろうが、自らの声を届けられず、影響力を行使できなければ、こうした機会を生かして成果をもたらすのは難しくなる」(Hicks氏)