エクサウィザーズ、認識AIモデルの作成支援サービスを提供–検出精度を向上
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エクサウィザーズは、画像データ収集コストの大幅な削減を可能にする人工知能(AI)モデルのためのシミュレーション画像作成サービス「exaBase ビジョンシミュレーター」の提供を開始した。同サービスは、国立研究開発法人理化学研究所のガーディアンロボットプロジェクトでの試験採用が決定している。
このサービスを用いることで、よりリアルなCG画像、より高精度なAIモデルを開発できるという。ピースピッキングや梱包などロボットにおける認識を伴う作業の自動化のほか、農機や自動車の自動運転、AIカメラ、外観検査、企業や大学における研究開発業務の支援など、さまざまな分野への応用が可能。
同サービスでは、3Dメッシュデータなどを基に認識AIモデルに必要なアノテーション付きCG画像データを大量に生成し、同社が考案した画像のリアルさを評価するフレームワークを使用することで、同画像のリアルさを評価できる。そして、このフレームワークに基づいてレンダリングのパラメーターを調整することで、どうすればよりリアルな画像が生成できるかを定量的に評価・決定することが可能になった。
同サービスで作成した物体検出AIモデルは、同社が検証した環境では従来のCG画像で学習させる手法よりも最大3.6ポイント程度高い精度が出ると確認されている。また、CG画像で学習したAIがより確実に対象物を認識できるようになるため、実画像の場合では数週間かかるようなデータ収集が数日間で完了するといった大幅な効率化も期待される。
こうした機能により、シミュレーションを用いて短時間で特定用途向けのデータを作成することが可能になり、また特定個人のプライバシーを含まないデータを作成したり、商用利用が可能なデータを作成したりすることが可能になる。さらに外観検査におけるAIモデルを作成する際、異常データの量が少なすぎることで十分な精度を出すことが難しいケースでも、シミュレーションで異常データを作成し、AIモデルの精度を改善できる。
現在、同フレームワークに基づいてさまざまな後処理を加える技術開発も行っており、今後は画像のリアルさとAIモデルの性能を改善していく予定だという。