オラクル、AWSに対応した「MySQL HeatWave」をリリース

今回は「オラクル、AWSに対応した「MySQL HeatWave」をリリース」についてご紹介します。

関連ワード (クラウド等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米Oracleは現地時間9月12日、オープンソースベースのデータベースサービス「MySQL HeatWave」のマルチクラウド対応を開始したことを明らかにした。同日に第1弾サービスとなるAmazon Web Services(AWS)向けの「Oracle MySQL HeatWave on AWS」の提供を開始した。

 MySQL HeatWaveは、「MySQL Database Service」のインメモリークエリーの高速化サービス。ETL(データの抽出、変換、書き出し)ツールやアプリケーション改修が不要で、MySQLデータベースにおけるオンラインでのトランザクション処理(OLTP)や分析処理(OLAP)を高速化できるとする。また、MySQLデータベース内における機械学習機能の「HeatWave ML」や、機械学習で運用を自動化する「MySQL Autopilot」機能も備える。

 Oracleは、これまでMySQL HeatWaveを同社のクラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)だけで提供していた。だが、2022年3月発表の2022会計年度第3四半期決算で、MySQL HeatWaveのマルチクラウド対応を明らかにしていた。この際には「Microsoft Azure」のサポートにも言及していたが、今回はAWSのみになる。Azureの対応は「近い将来に予定している」(日本オラクル MySQL Global Business Unit Asia Pacific & Japan担当 MySQLソリューション・エンジニアリング・ディレクターの梶山隆輔氏)としている。

 梶山氏によれば、Oracle MySQL HeatWave on AWSの提供は、AWS上でECやソーシャルメディア、SaaSなどのアプリケーションとMySQLデータベースを運用している顧客からのHeatWaveの利用希望を受けて、Oracleがマネージドサービスとして対応することになったという。そのためOracle MySQL HeatWave on AWS自体はAWSのインスタンス上で稼働し、OCIに構築された管理コンソールで運用する構成となっている。提供に際してOracleとAWSとの調整も行われた模様で、「例えば、AWSとOCIそれぞれのアカウントが必要になるが、円滑な連携のために入念なテストを重ねた」(梶山氏)とのことだ。

 Oracle MySQL HeatWave on AWSで提供される機能は、MySQL HeatWaveと同等になる。利用メリットとして梶山氏は、「AWSから環境を変えることによるデータ転送コストの増大を気にする必要がなく、データを移動することにおけるコンプライアンスの懸念を解消するほか、MySQL HeatWaveへのアクセスも少ない遅延で可能になる」と説明する。

 またMySQL HeatWave自体の機能拡張も図った。新たに、同時接続数が増加しても自動的にパフォーマンスを維持する「Auto Threat Pool」や、稼働実績から最適なリソースの設定を推奨する「Auto Shape Prediction for MySQL for OLTP」などがある。

 Oracle MySQL HeatWave on AWSのコストパフォーマンスについてOracleは、競合サービスに比べて数倍から十数倍の優位性があると主張する。

 梶山氏は、「MySQL HeatWaveを最も性能高く効果的に利用できる環境は当然ながらOCIになるが、MySQL HeatWaveをさまざまなユーザーに多様な環境でもご利用いただけるように、提供環境も広げていく」と説明している。

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