オフィスに戻る必要はない–レッドハット、リモートワークを定着化
今回は「オフィスに戻る必要はない–レッドハット、リモートワークを定着化」についてご紹介します。
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Red Hatの最高人材責任者(CPO)であるJennifer Dudeck氏は、「オフィスフレックス」モデルを導入したことを同社ブログで明らかにした。従業員は「必要に応じて出社すればよく、全くオフィスに来ないという選択もできる」という。
Dudeck氏は、「テクノロジー分野の同業他社の中には、従業員をオフィスに戻そうとしている企業もある」と指摘した上で、Red Hatは柔軟性に価値を見出しているため、オフィス復帰が成功に不可欠だとは考えていないと説明した。
「免疫障害を持つ家族を抱える社員にとって、新型コロナウイルスは未だに懸念材料だ。当社の従業員がオフィスに戻りたくなければ、それを強制するつもりはない」(同氏)
Appleは9月より、従業員に週3日のオフィス勤務を義務付けた。また、Googleも4月から週3日勤務を開始したが、従業員からの反発を受けている。Microsoftも2月に、同様のプロセスを開始している。TeslaのElon Musk氏は、従業員に週40時間以上のオフィス勤務を義務付けた。一方、Salesforceの共同創業者で共同最高経営責任者(CEO)のMarc Benioff氏は6月、「オフィス勤務の義務化は絶対にうまくいかないだろう」と述べた。
Red Hatの親会社IBMのCEO、Arvind Krishna氏はCNBCに、IBMの米国従業員で週に3日以上オフィス勤務をしているのは、わずか20%だと語った。
Dudeck氏によると、パンデミック以前は、Red Hatの従業員の約30%がリモートワークをしていた。
同氏はこのアプローチによって、柔軟性を広げ、信頼を築き、仕事や家族のニーズに対応できる自由をスタッフにもたらすことができると説明した。また、高度なITスキルを持つ人材が限られている雇用市場では、採用する際に有利に働くだろう。
「柔軟性を拡大してメリットを受けるのは、従業員だけではない。このアプローチによって、より大きな人材プールを開拓し、雇用者として長期的な価値を提案できる。とりわけ多様な人材が必要な場合、地理的な制限を受けることがなければ、優秀な人材を引きつけ、維持できる可能性が広がる」と、Dudeck氏は述べた。
従業員がオフィスに戻る必要がなくなったため、Red Hatは従業員が自ら来たくなるようなオフィス作りに取り組んでいる。
「これまでのオフィスは、仕事をする場所だった」が、これからはそれ以上のものを提供しなければならない。「オフィスで大切なのは雰囲気だ」と述べ、「オフィスに来ることを楽しくするものは何か」を探っているという。
Red Hatのオフィスは、いくつもの「neighborhoods」(町内)から成っており、「デスクの数を減らし、ブース、ソファー、小さな協業スペースを増やした」という。また、ビデオ会議用の機器を拡充して、「ほとんどすべての部屋」からリモート会議が行えるようにした。
同社の従業員は、ノースカロライナ州ローリーにある本社に、「無料のヨーグルトプレッツェルを食べるために来ることもあるが、それは一向に構わない」と、Dudeck氏は述べた。また、協業したり、同僚と繋がりたい時に来たりしている社員もいるという。