NEC、ローカル5G用のUPF/MEC統合機器を発売–低遅延用途に対応
今回は「NEC、ローカル5G用のUPF/MEC統合機器を発売–低遅延用途に対応」についてご紹介します。
関連ワード (ITインフラ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
NECは12月23日、ローカル5G用にUPF(ユーザープレーンファンクション)とMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)の機能を統合した新製品「ローカル5G用UPF(MEC統合版)」を発表した。遠隔制御や高速検知など低遅延性が求められるシステム向けの製品で、2023年2月15日に出荷を開始する。
新製品は、2Uサイズの同社製サーバー「Express5800/R120h-2M」をベースに、ローカル5Gでのユーザーデータのトラフィックを処理するUPFとアプリケーションなどを使った各種のエッジ処理を行うMECサーバーを1つの筐(きょう)体に仮想化統合したもの。人工知能(AI)処理用途に対応できるようBTOでNVIDIAのGPUカード「Tesla T4」を1枚増設できる。
本体仕様は、メモリーが標準で128GB(最大384GB)、ディスクが同1.8TBのHDD2基(1.8TBのHDDまたは960GBのSSDを最大6基増設可能)、OSが「Red Hat Enterprise Linux v.8」(1年もしくは5年の保守サービス)。最小構成での販売価格は424万8900円からとなる。
同社によれば、従来は1UサイズのUPF単体の機器と2UサイズのMECサーバーで構成され、全体では3Uサイズ、販売価格が603万8200円(5年間のハードウェアおよびOSの保守費用込みの場合)だった。新製品では、設置スペースが約3分の2となり、販売価格が約19%安価になるという。また、ローカル5Gの小型一体型基地局製品「UNIVERGE RV1200」との組み合わせでシステム構成を簡素化できるとし、今後はUNIVERGE RV1200と今回の新製品をセットにした導入提案も検討している。
ローカル5Gシステムに関してさまざまな用途が想定されているが、新製品は、例えば、拡張現実(AR)を用いた遠隔にある機器の制御や保守、あるいはAIを用いた物体検知や行動検知など、ミリ秒単位での高速処理、低遅延性が要求される用途に適しているとのこと。NEC社内でもロボット制御などの実験に今回の製品を用いているという。
同社は、2025年までに累計300セットの販売を見込んでいる。