オラクルが所有する「JavaScript」商標登録の取り消し、Denoが米国特許商標庁に申請したと発表

今回は「オラクルが所有する「JavaScript」商標登録の取り消し、Denoが米国特許商標庁に申請したと発表」についてご紹介します。

関連ワード (名乗、年連続、言語等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


JavaScriptランタイム「Deno」の開発元であるDeno Landは、米国特許商標庁にオラクルが所有する「JavaScript」の商標登録の取り消しを申請したことを明らかにしました。

figDeno Landによる商標の取り消し申請書類の一部

JavaScriptはNetscapeがWebブラウザ用に開発したプログラミング言語であることはよく知られていますが、その名称はサン・マイクロシステムズが登録商標として所有し、同社がオラクルに買収されたことで現在はオラクルが所有しています。

Node.jsの作者であり、現在はDenoの作者であるライアン・ダール氏は、これまでに2回、2022年9月と2024年9月にオラクルに対してJavaScriptの商標を手放してほしいと公開書簡で呼びかけていました。

2回目の呼びかけの時には、次のアクションとして米国特許商標庁に取消を申請することを表明しており、今回それが実行されたことになります。

今回Denoが申請を明らかにしたブログ「Deno v. Oracle: Canceling the JavaScript Trademark」では、オラクルによるJavaScritpの商標登録が取り消され、JavaScriptの名称がグローバルなコミュニティのものになれば、例えばJavaScriptのカンファレンスである「JSConf」は「JavaScript Conference」のような名称を使えるようになり、言語仕様の名称もECMAScriptではなくJavaScript仕様と名乗れるようになり、コミュニティの名称として法的に恐れることなく「Rust for JavaScript Developers」などの名称を使えるようになる、と説明されています。

申請における3つの主張

Denoによる米国特許商標庁への申請は、次の3つの主張から構成されています。

JavaScriptは汎用的な名称となった
オラクルとは関係なく、「JavaScript」という用語はすでにECMA-262仕様で定義されたプログラミング言語の一般的な名前になっている。

オラクルは虚偽の申請をした
2019年にオラクルがJavaScript商標の更新を行った際に、同社製品とは関係のないNode.jsのスクリーンショットが含まれている虚偽の証拠を含む書類を提出した。米国特許商標庁は、この虚偽の証拠を基に証票の更新を認めた可能性がある。

商標は破棄されている
米国の法律では、3 年連続で使用されていない商標は放棄されたものとみなされる。「JavaScript Extension Toolkit」や「GraalVM」のようなあまり知られていない製品では、商業目的での真正な商標の使用とはみなされない。

オラクルはこの申請に対して2025年1月4日までに回答しなければならず、もしも回答がない場合には商標登録が取り消される可能性が高いとのことです。

It's done. Now it’s your turn, @Oracle.

We’ve submitted a formal petition to cancel the JavaScript trademark: it is generic, Oracle has abandoned it, and Oracle committed fraud on the USPTO during the last trademark renewal.

Oracle has until January 4th to respond, or the…

— Deno (@deno_land) November 25, 2024

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