シスコ、クラウド型コンタクトセンター基盤を国内提供へ–「3本目の矢」に着手
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シスコシステムズ(シスコ)は9月28日、記者説明会を開催し、クラウド型コンタクトセンター基盤「Webex Contact Center」の国内提供を2022年中に開始すると発表した。同サービスの提供に伴い、新たにデータセンターを開設し、顧客がサーバーなどの設備を増強することなくコンタクトセンターの機能を利用できるようにする。
Webex Contact Centerでは、初期状態からエンドツーエンド暗号化を行うなど、シスコのコアコンピテンシー(核となる能力)であるセキュリティを担保しているという。同サービスに併せて、シスコの電話機やヘッドセット、オンライン会議専用端末などのハードウェアも提供する。
シスコは、近年の不確実な環境でビジネスを成功させるには、顧客の要望を理解し、パーソナライズされたサービスを提供することが不可欠だと説明する。同社はWebex Contact Centerについて、初期投資の費用と導入にかかる時間を最小限に抑えながら、メール、チャット、SMS (ショートメッセージサービス)など、音声以外のチャネルも利用できる「オムニチャネルコンタクトセンター」だとしている。2023年にはクラウド電話サービス「Webex Calling」などの音声プラットフォームと連携し、音声による対応も拡充する。加えて、聴覚に障がいがある人々も利用できるよう、ビデオ機能も追加する。
Webex Contact Centerでは100以上の標準レポート機能を搭載しており、顧客は自社のコンタクトセンターの稼働状況などに関してリアルタイムに可視化するとともに、日次や週次でまとめて集計して分析に役立てられる。また、コンタクトセンターの拠点はパンデミックや災害時などに備えて分散させる必要があるが、シスコのエンタープライズネットワーク製品やセキュリティ製品と組み合わせることで、柔軟性と信頼性を確保しながら事業を継続できるとしている。
説明会に登壇した執行役員 コラボレーション・アーキテクチャ事業担当の菊池政広氏は、人材獲得競争の激化や経済のグローバル化、パンデミックなど、国内の不確実なビジネス環境を指摘した上で、デジタルトランスフォーメーション(DX)、従業員体験(EX)、顧客体験(CX)という「3つのX」が必要だと述べた。
同社は、DXではWebex Callingでコミュニケーション基盤を変革し、EXではウェブ会議向け端末「Webex Devices」でハイブリッドワーク環境の整備を支援してきた。そして今回、3本目の矢としてCX分野に注力するという。「Webex Contact CenterとCommunications Platform as a Service(CPaaS)基盤『Webex Connect』を活用して、日本人が得意とする『おもてなし』の提供を支援する」と菊池氏は語った。