NTT東、「ひかりクラウド電話」で「Webex Calling」のライセンスと端末も提供
今回は「NTT東、「ひかりクラウド電話」で「Webex Calling」のライセンスと端末も提供」についてご紹介します。
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東日本電信電話(NTT東)は10月13日、これまで「ひかりクラウド電話」の接続先としていたシスコシステムズのクラウド電話サービス「Webex Calling」について、ライセンスと対応端末を追加したことを発表した。10月末から提供する。
NTT東は2021年4月からひかりクラウド電話、2022年6月から「ひかりクラウド電話 for Webex Calling」を提供しているが、今回は個別のパートナー企業が提供していた各ソリューションをNTT東へ集約させた形となる。
NTT東 ビジネス開発本部 第一部門長 高橋立典氏は「顧客側が二つのサービスを連携させなければならなかった。(本ソリューションの提供で)NTT東からワンストップで提供できる」と説明した。
NTT東とシスコは長年の協業関係にある。2014年には、クラウド型無線LANソリューション分野で協力し、その後もオフィスや店舗向けの管理型無線LANサービス、管理型SDx(Software-Defined anything)、前述の管理型クラウド電話サービスを提供してきた。
「Webex Calling」はパブリッククラウドベースのPBXサービス。ひかりクラウド電話 for Webex Callingは、NTT東からすでに提供されているが、今回の発表は、NTT東がWebex Callingのライセンスを取り扱うとともに、Webex Callingに対応するデバイスも提供するのが趣旨である。
今回の取り組みについて、NTT東 ビジネス開発本部 副本部長 長谷部周彦氏は「中堅中小企業のビジネスは音声電話が中心」、シスコ 代表執行役員社長 中川いち朗氏も「世界の主要各国で日本はハイブリッドワークが最も遅れている。特に日本は99%以上を占める中堅中小企業のデジタル化は急務」と述べている。
NTT東は中堅中小企業の課題として、オフィス固定電話(0AB-J番号)やリモートワーク時の着信、ビジネスに利用するデバイスの多様化、LANケーブルによるデバイスの配線という3つを掲げた。IT活用能力の高い方なら、いずれも簡単に改善できそうだが、メインビジネスで多忙、ITに詳しくない中堅中小企業にとっては大きな課題となる。
今回の取り組みでは、対応するデバイスにひかりクラウド電話 for Webex Callingをインストールすると、0AB-J番号(東京で言えば、03-xxxx-xxxx)で発着信できる。また、同一名義がビジネス向けIP電話サービス「ひかり電話オフィスA(エース)」を契約中の場合、両者の通話料は無料になる。加えて、デバイスとサポートを提供することで「顧客のクラウド化に対する課題や抵抗感を解消できる」(NTT東 高橋氏)と説明する。
シスコ 執行役員 SMB・デジタル事業統括 石黒圭祐氏は本ソリューションについて、「すべてをクラウドに上げるのではなく、既存のオンプレミスを生かしながら、ハイブリッドにコミュニケーション環境を構築する。ここがWebex最大の差別化ポイント」と述べた。
前述の通り、両社の協業は長きにわたるが、現在は検討段階と前置きした上で、NTT東の石黒氏は「ネットワークの可視化により、顧客満足度やサービス品質の向上支援を検討している」と今後の展望も語った。
今回のソリューションについて、NTT東の長谷部氏は「シスコシステムズのグローバル展開は参考になる。(各国の)顧客の声を自社サービスに反映させたい」とコメント。シスコの中川氏も「今回の取り組みはグローバルでも注目を集めている。(日本の企業構造は)先進国では珍しく、我々のグローバルリファレンスケースになる」と解説した。シスコは今後、西日本電信電話(NTT西)との協業も検討しているという。