あいおいニッセイ同和損保、横断型DX組織を設立–照会応答業務の自立的な問題解決を促進
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あいおいニッセイ同和損害保険(あいおいニッセイ同和損保)は、照会応答業務における営業員・代理店員の自立的な問題解決の促進を通じた業務高度化に向け、全照会応答プロセスのデジタル化と全社横断型の問題解決サイクルの構築を実現するデジタルトランスフォーメーション(DX)組織「デジタル照会センター」を設立した。同センターの設立を支援したアビームコンサルティングが1月17日に発表した。
あいおいニッセイ同和損保はビジネススタイル変革を推進しており、その一環である社員の生産性向上施策として、膨大な業務量が発生している営業店・代理店からの問い合わせに対応する照会応答業務の見直しを進めている。
その中で業務効率化の施策として人工知能(AI)ツールによる自動照会応答システムを導入したものの、保険の煩雑な規定やマニュアルを基にAIが自動応答できる範囲には限界があり、AIに学習させるための作業としてさらなる業務量が発生するという課題に直面していた。
そこで同社は、照会応答業務における業務改革を、単なるツール導入による工数削減ではなく、ビジネススタイル変革につながる社員の自立的な学習や問題解決の促進を通じた業務変革施策として再定義し、プロジェクトを始動させた。
プロジェクトでは、照会応答業務における社員の自立を通じた業務高度化に向け、全40カ所の照会応答プロセスの抜本的な見直しと照会発生要因の分析を行い、問題解決サイクルの自走を実現する業務構造の再構築と、これらを全社的に実行する専門組織を設立した。
具体的には、照会応答業務における「あるべき姿」を定義し、実現に向けた定量指標を、照会要因に対する定量指標とともに全てデジタルデータで取得可能な重要業績評価指標(KPI)として策定。その上で、「調べる・照会する・回答する」といった一連の業務状況を、デジタルデータで蓄積・管理できる仕組みを構築するだけでなく、あるべき姿に向けた達成状況や、重点的に対策を打つべき照会要因を可視化することで、社員が自らデジタルデータを活用し、照会要因に対する問題解決を継続的に行う「問題解決のデジタル化」を実現した。
そして、これらのデジタルデータに基づいた問題解決サイクルを、営業店・代理店から本社への照会だけでなく、顧客からの照会へと拡大するなど、全社的な実装に向け、部門横断型のミドルオフィスとしてデジタル照会センターを設立した。フロントオフィスとバックオフィスをまたいだ全社的な問題解決サイクルの構築によって、照会センターの業務量削減による年間数億円のコスト削減を達成したという。
アビームコンサルティングは、あいおいニッセイ同和損保が目指すビジネススタイル変革のビジョンに基づき、現場に寄り添った変革マネジメントを基盤としたDXコンサルティングとして、プロジェクトの構想策定から施策実行までを全面的に支援したとしている。