日本マイクロソフト、一新したテクノロジーセンターを公開
今回は「日本マイクロソフト、一新したテクノロジーセンターを公開」についてご紹介します。
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日本マイクロソフトは1月24日、クラウドビジネスの最新状況を説明するとともに、2022年秋にリニューアルした都内本社の「マイクロソフトテクノロジーセンター」(MTC)を報道陣に公開した。キーワードに“ハイブリッド”を挙げている。
まずクラウドビジネスの最新状況を執行役員 常務 クラウド&ソリューション事業本部長の岡嵜禎氏が説明した。同氏は、2022年10月に開催した年次カンファレンス「Microsoft Ignite」の日本向けセッションでもクラウドビジネスの基本的な方針などを説明。今回は、下記の5つの観点で直近の取り組みを紹介した。
「データドリブンと業務最適化」は、企業のさまざまなデータを集約、分析して業務効率化に生かすというもの。データのビジネスへの活用に期待する企業は多いものの、岡嵜氏は、企業がデータを集約する基盤を整備しつつも、その先に分析や活用する人々の連携に多くの課題があると指摘した。ここでは、AIを組み込んだソリューションとして、「Microsoft Intelligent Data Platform」を提示。またユーザー事例として、ITシステムのデータと制御システム系(OT)のデータを「Microsoft Azure」の各種サービスなどで包括的に利用している横河電機を取り上げた。同社では、データが生成される段階から活用を見据えて、そのデータをカタログ化し、ユーザーが目的に応じて使いやすくする工夫をしている。
AIと自動化では、「ChatGPT」などを提供するOpenAIとの連携で開発した「Azure OpenAI Service」の一般提供を16日に開始した。また岡嵜氏は、顧客のAI活用目的に応じて、基礎的な機械学習機能サービス「Azure Machine Learning」や、学習済みAIモデル群「Azure Cognitive Services」、業務用途別の「Azure Applied AI Services」を提供しているとした。
開発者関連では、国内市場において、IT技術者ではない人材でもアプリケーションやシステムを開発できるようにするノーコード/ローコード開発手法への注目が高まり、同社のプラットフォームとしては、「Microsoft Power Platforms」などがあるとした。また岡嵜氏は、プロのIT技術者と一般人材それぞれに向けた取り組みを展開しつつ、最近では両者が融合する“フュージョン開発”の要望が高まり、コミュニティーでその普及を支援していると説明。例えば、「Microsoft Cloud User Group for Enterprise」というコミュニティーは、創設から数カ月で会員が4000人を超えるペースで急成長している。
ハイブリッドな働き方は、自宅やオフィスなどの就業場所に柔軟性を持たせ、業務に集中しやすいとされるリモートワークと、人々のコミュニケーションやコラボレーションがしやすいとされるオフィスワークのメリットを生かす方法として導入を検討する企業が増えているとされる。岡嵜氏は、日本マイクロソフトの従業員もハイブリッドな働き方を実践しているとしつつ、導入を検討する企業顧客に同社の“体験”を伝える「ハイブリッドワーク体験会」を実施したり、仕事に対する従業員のやりがいや課題感などを定量的に測定したり、改善を図ったりするプラットフォームサービス「Microsoft Viva」を提案したりしていると説明した。
セキュリティについて岡嵜氏は、上述した各種の取り組みの根底にある最も重要なテーマだと強調。同社のセキュリティビジネス動向は、別の機会などでも頻繁に情報がアップデートされており、クラウドビジネスでも同様の位置付けであるとする。
報道陣に公開されたMTCは、日本本社の9年ぶりのリニューアルと同時に新しくなった。センター長を務める吉田雄哉氏は、「お客さまがこれから導入されようとしているテクノロジーの価値を最大限に得られるように支援する立場」と説明。世界では28カ国・43チームを展開していると紹介した。特に、マイクロソフトの知見を使って企業顧客のIT戦略に添いながら最適なIT導入を議論する「ストラテジーブリーフィング」や、企業顧客の抱える各種課題に応じてITでの解決方法を検討する「エンビジョニングワークショップ」に注力しているとした。
リニューアルした日本のMTCには、顧客企業の経営層や幹部など議論するさまざまなタイプの会議室や業種別ソリューション紹介ブース「インダストリアルポッド」などを新設。ヘッドマウント型デバイスの「HoloLens」を使って生産設備の保守業務を高度化させるイメージの体験設備なども用意しており、吉田氏はリアルとバーチャルの“ハイブリッド”な体験の提供を大切にしているなど説明した。