マイクロソフト、「Teams」の新バージョンを準備か–リソース使用量を大幅削減
今回は「マイクロソフト、「Teams」の新バージョンを準備か–リソース使用量を大幅削減」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
Microsoftが「Microsoft Teams」の新バージョンを提供する準備を進めているという。この動きを報じたThe Vergeによると、内部で「Teams 2.0」または「Teams 2.1」と呼ばれている同バージョンのクライアントアプリでは、リソースの使用量が大幅に減る見込みだとされている。
The VergeはMicrosoftの計画に詳しい情報筋からの話として、同社内で新たなTeamsクライアントが広くテストされていると伝えている。
Microsoftはこれまで、Teams 2.0アプリの開発を進めているという事実を隠してはいない。この取り組みには、JavaScriptフレームワークの「Angular」から「React」への移行と、クロスプラットフォームデスクトップアプリ開発フレームワークの「Electron」から「Microsoft Edge WebView2」への移行も含まれている。同社はこの1年の間に、メッセージングや通話、会議のパフォーマンスを向上させたことを明らかにしている。またレイテンシーの低減や、ページのロード時間の短縮、スクロールのさらなる円滑化、メッセージ作成ボックスのロード時間の短縮も目指している。
Microsoftは2022年11月に、Teamsアプリのパフォーマンス向上についての概要として、2020年6月時点の同アプリと比較した数値を明らかにしていた。2020年6月は、新型コロナウイルスのパンデミックによって同アプリがミーティングに必要不可欠になった時期に相当する。
2020年6月のTeamsと比較すると、2022年11月時点のTeamsにおけるチャットスレッド間の切り替えは32%高速に、チャネルスレッド間の切り替えは39%高速になっている。なお2022年6月のリリースでは、その2年前と比べてチャットスレッド間の切り替えは20%高速に、チャネルスレッド間の切り替えは28%高速になっていた。こういったパフォーマンスの向上はフレームワークのアップグレードによるものだ。
The Vergeが伝えているように、Teamsエンジニアリングの元責任者であるRish Tandon氏は2021年に、新しいアーキテクチャーによって「複数のアカウントの利用や、日々の作業シナリオ、リリース予測性、クライアントのスケールアップ」に対するサポートが強化されると説明していた。また、Microsoftは「Apollo GraphQL」を採用するとともに、GraphQLプロジェクトに貢献してもいる。
同社はこの新Teamsアプリのプレビュー版を3月下旬にリリースする計画だとされている。また、既存のアプリに戻すオプションもユーザーに提供するという。
Microsoftは最近、「Microsoft 365」のアドオンである「Microsoft Teams Premium」のサブスクリプションを米国で提供開始した。料金は1ユーザーあたり月額10ドル(約1300円)。このアプリに搭載されているインテリジェント要約などの人工知能(AI)機能には、OpenAIの「GPT-3.5」シリーズの大規模言語モデル(LLM)が用いられている。
このサブスクリプションは、Teamsの月間アクティブユーザー数(MAU)の伸びが鈍化している中で提供が始まった。TeamsのMAUは2022年1月の2億7000万人から、現在では2億8000万人に増加している。1日あたりのアクティブユーザー数(DAU)は、2020年3月の4400万人から、2021年4月時点で1億4500万人に増加していた。