田辺三菱製薬、「UiPath」活用で500以上のワークフロー作成–約7万時間の創出効果
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UiPathは、田辺三菱製薬が2019年から自動化プラットフォーム「UiPath」を活用して500以上のワークフローを作成し、さまざまな業務を自動化していると発表した。同基盤の活用により田辺三菱製薬は、約7万時間の創出効果を生み出しているという。
新薬メーカーの田辺三菱製薬は、病と向き合う全ての人に、希望ある選択肢を届けることを目指している。新薬開発の難易度が年々高まり、「価値ある医薬品」をどう継続的に創出するかが業界でも課題となる中、同社ではデジタル技術を活用することで新薬の開発と生産性の両面で改革を推進している。そして、生産性の改革に向けてUiPathを導入した。
例えば、定年退職予定者を対象とした手続きなどに関する連絡業務を自動化。従来、定年退職予定者への連絡は業務負荷の観点から半年に1回にまとめていたが、人事部門には手続きなどに関して退職者からの問い合わせが数多く寄せられ、業務の負荷が高まっていた。そこでロボットに退職者の手続連絡を任せ、毎月実施した。これにより担当者の業務負荷が激減し、退職者の満足度向上にもつながっているという。
研究開発分野においては、学会のウェブサイトをクロールして更新情報があったら担当者にメールを配信するワークフロー、研究者が作成した多くの報告書をまとめて当局への申請書を作成する業務において報告書から必要な情報を抽出し、申請書類の作成を補助するワークフローなど、業務に付加価値を与えるものを開発した。
RPAの推進事務局(CoE)は、グループ会社全体の医薬品情報、経理・総務・人事などの管理業務を一点に集約させる田辺三菱製薬プロビジョンが担当。当初から、プログラム言語を使わないノーコード/ローコード開発の時代を見据え、現場の従業員が対象業務を発掘・自動化する「自走型」体制で導入が進められた。
推進事務局では、オリジナルの研修メニューを作成。従業員の受講を促し、ワークフロー開発のできる人材だけでなく、RPAの対象業務を判断できる人材など、幅広いデジタル人材の育成に取り組んできた。より高度な開発者の育成が求められる段階になった2021年4月からは、UiPathの協力のもと、高度開発者育成に向けた新しい学習カリキュラムも開発・運用している。今後は、シニア人材のリスキリングの機会提供も視野に入れ、さらなるデジタル人材の育成と付加価値業務の創出に取り組む予定だという。