マイクロソフト、CRMやERPと統合したAIサービス「Dynamics 365 Copilot」発表。会議のサマリ作成、社内ナレッジベースを基に顧客への回答作成など

今回は「マイクロソフト、CRMやERPと統合したAIサービス「Dynamics 365 Copilot」発表。会議のサマリ作成、社内ナレッジベースを基に顧客への回答作成など」についてご紹介します。

関連ワード (営業担当、支援、音声認識等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


マイクロソフトはCRMやERPと統合したエンタープライズ向けのAIサービス「Microsoft Dynamics 365 Copilot」を発表しました。

Discover interactive, AI-powered assistance across business functions with Dynamics 365 Copilot. pic.twitter.com/kDRqi1p8Pv

— Dynamics 365 (@MSFTDynamics365) March 6, 2023

Dynamics 365 Copilotは、顧客とのミーティングの書き起こしと、そこから営業担当のアクションリストを自動的に作成する機能や、カスタマーサービスの担当者のために質問に関する回答メールを自動的に作成する機能などを備え、ビジネスにおける作業効率を大きく改善してくれます。

マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏は、AIが支援するコラボレーションによってあらゆるビジネスプロセスや仕組みを変革するとしています。

With Dynamics 365 Copilot—the world's first AI Copilot for both CRM and ERP—we are transforming every business process and function with interactive, AI-powered collaboration. https://t.co/bZ7pzrgjGd

— Satya Nadella (@satyanadella) March 6, 2023

Dynamics 365 Copilotの具体的な機能を、同社のブログ「Introducing Microsoft Dynamics 365 Copilot, bringing next-generation AI to every line of business」から見ていきましょう。

顧客に合った提案メールを自動生成

営業支援ツール「Viva Sales」では、顧客向けのメール作成の支援機能を搭載。画面右側のペインにCopilotの機能が追加されています。

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ここで顧客向けの提案メールを作成するために「Make proposal」ボタンをクリック。

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するとメールの宛先を読み取ってCRMから顧客情報を入手し、提案すべき製品名(Airport XL)、数(10 units)、価格($4990)といった情報を埋め込んだメール案を作成してくれます。

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あとはこの内容を確認し、必要に応じて書き換えてメールを送信すれば、簡単に顧客に合った提案メールが送信できます。

打ち合わせのサマリとフォローアップメールの自動作成

顧客との打ち合わせ内容も自動的にサマライズし、営業担当によるフォローアップ支援も行われます。

これは「Sales Viva」における顧客との打ち合わせ後のサマリ画面。Sales Vivaは以前からAIによる営業支援ツールとして、下記の機能のいくつかは備えていましたが、新たにAzure OpenAI Serviceによって音声認識や文書生成が強化されているとのことです。

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画面右のペインには文字起こし(Transcript)が表示されています。

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画面左には、打ち合わせ内容のハイライトが簡潔に3つまとめられ、フォローアップすべき事柄もピックアップされています。

そして画面下には、打ち合わせ時の内容サマリ(Greetings and introduction:挨拶と導入部)などが時系列で表示されています。

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会議のデータとCRMの顧客データを基に、打ち合わせ後のフォローアップメール案も自動的に作成してくれます。

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あとは確認して送信すればよいわけです。

質問を理解し社内ナレッジベースを基に回答作成

Dynamics 365 Customer Serviceでは、AIが顧客からの質問を文脈に沿って理解し、信頼できる情報源となるWebサイトや社内のドキュメント、ナレッジベースなどを基にした回答を作成可能です。

Dynamic 365 Customser Serviceのワークスペース画面。左側がメールのインボックスに相当し、右側は回答を文書で作成し、顧客に送信する画面です。

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ここでも画面右側ペインにCopilotが統合され、顧客からの質問を理解したうえで回答案を作成してくれます。

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下記はMicrosoft Azureのカスタマーサービスを想定して作成された回答案。複雑なAzure Kubernetes Serviceに関する質問でも回答できると紹介されました。

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自然言語で顧客分析

顧客データを分析するDynamics 365 Customer Insightsでは、自然言語で顧客情報の分析を行うことが可能。

例えば「VIP顧客のインフルエンサーのうち何人くらいがイベントに参加するか?」といった質問を投げると、自然言語で答えが返ってくるだけでなく、年齢などの属性も追加情報として教えてくれます。

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Dynamics 365 Marketingでは、マーケティング担当者がメールマーケティングのための原稿を考える際に、社内の情報源もAIに加味させた上でいくつかの要点を箇条書きにしてCopilotに与えると、複数のメール案が作成されます。

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このようにDynamics 365 Copilotでは、人間が調べたり文書を作成したりする作業をAIが代わりに行ってくれることでビジネスが効率化され、迅速できめ細かな顧客対応などが実現すると説明されています。

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