ENEOS、製品別CFP算出やGHG排出量管理システム構築の検討など開始
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ENEOSとウェイストボックス、NTTデータは、3月からENEOSの石油製品の製品別のカーボンフットプリント(CFP)算定および組織単位での温室効果ガス(GHG)排出量管理システムの構築に向けた共同検討を開始した。2023年度中にシステムを構築し、ENEOSが提供する潤滑油、石油化学製品、機能材など一部製品のCFPデータの顧客向け提供を目指す。
CFP算定では、石油製品の製造におけるGHG排出管理に知見を持つENEOSと、CFP算定ロジックの構築に知見を持つウェイストボックスが協業し、1月に国から公表されたCFPガイドライン案やISO規格などに準拠したCFP算定ロジックの構築を検討する。具体的には、石油精製での同一工程、同一原料から生産される複数製品へのGHG排出量の配賦方法や、半製品のリサイクルに対する考え方などを検討する。製油所で実際に取得されたデータを用いた取り組みとしては、国内石油業界初になるという。
CFP算定およびGHG排出量管理システムの構築では、CFP管理システム構築に実績のあるNTTデータとENEOSが協業。システム構築により、「製品単位での炭素情報の統一的な把握・管理」および「製造における低炭素化の取り組みのCFPへの影響分析や新製品企画段階におけるCFPの見える化」「低炭素製品の環境価値の訴求によるビジネス機会の創出」などが実現するとしている。また、製品単位のCFPに加え、事業所などで排出される組織単位のGHG排出量も管理対象とし、「GHG法定報告の効率化」「月次予実管理によるカーボンニュートラル計画の実行管理」「排出量削減コストの最適化」を目指す。
ENEOSは、この共同検討を通じて製品単位のGHG排出量削減の第一歩となるGHGの可視化を図り、2023年度中に一部の石油製品を対象として顧客へのCFP情報の提供する計画。将来的には、CFP算定ロジックの石油業界としての標準化も視野に入れる。
ウェイストボックスは、CFPなどの炭素排出量の算定の支援で1000件以上の実績があるといい、温室効果ガス把握の専門家として、企業の環境負荷把握と情報開示を支援していくとのこと。NTTデータは、ENEOSの事業変革パートナーといい、今回の検討の取り組みを通じてENEOSのカーボンニュートラルの実現に貢献するとともに、GHG削減につながるソリューションコンサルティングを提供していくとそれぞれ表明した。