ニュータニックス、パートナーと共同でデータベース運用支援を強化
今回は「ニュータニックス、パートナーと共同でデータベース運用支援を強化」についてご紹介します。
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ニュータニックス・ジャパンは4月26日、米Nutanix 最高経営責任者(CEO) Rajiv Ramaswami氏の来日を受けて記者説明会を開催した。併せて、国内向けに「Nutanix ハイブリッド・マルチクラウド スターターキット」の提供と、データベース運用の自動化を推進する「Nutanix データベースサービス(NDB)エコシステム プロジェクト」も発表した。
Nutanix ハイブリッド・マルチクラウド スターターキットは、「Nutanix Cloud Platform」を新規導入する顧客向けのバンドルパッケージに、デプロイメントとマイグレーションサービスを組み合わせたもの。
NDBエコシステム プロジェクトは、同社がパートナーを通じてユーザー企業のデータベース運用の複雑性の軽減と自動化を支援するもので、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、SCSK、コーソル、日立システムズがパートナーとして参画している。
ニュータニックス・ジャパン コーポレートバイスプレジデント 兼 代表執行役員社長の金古毅氏は、「NDBエコシステム プロジェクトを通じ、パートナーの皆さまと共にハイブリッド/マルチクラウド環境下におけるデータベース管理の課題解決に取り組んでいきたい」と述べた。
Ramaswami氏は、現在の企業がデジタル変革(DX)や環境問題などのさまざまな課題に直面すると同時に、使える予算は限られていると指摘。また、テクノロジーの分野では優れた人材の確保も困難になっているとした。また、ビジネス環境の変化が加速していることから、アプリケーション開発にかけられる時間は短くなるなど、さまざまなプレッシャーを受けている。
こうした中、企業はクラウド活用に取り組んでいるものの、同社が実施したユーザー調査「Nutanix Enterprise Cloud Index 2022」で、「ほぼすべての回答者がオンプレミス、またはパブリッククラウドなど、既存の環境とは異なる環境にアプリケーションを移行した経験がある」と回答、さらに「回答者の85%はクラウドのコスト管理が重大な問題だと考えている」という。
さらにRamaswami氏は、オンプレミス、プライベート/パブリッククラウドなどさまざまな環境を適材適所で組み合わせて活用するハイブリッド環境が必須と認識されていることを踏まえつつ、「クラウドのコストは上昇しており、利用の効率化が大きな課題となってきている。クラウドは複雑であり、コストがかさむ」と指摘した。
こうした課題に対する解決策として、同社が取り組むのが「単一のプラットフォームで、複数のクラウド上のアプリケーションやデータを一元管理する」(同氏)という手法であり、多くのユーザー企業から支持を得ているという。
また、ユーザー企業が求めているのはシンプルさだけではなく、ベンダーロックインされない柔軟性や選択の自由も重要だとする。「かつてはデータセンターの中にサイロが作られていたが、現在はクラウドがそれぞれサイロとなっている」とRamaswami氏は指摘し、「(Nutanixは)ハイブリッド・マルチクラウドを真にシンプルなものにする」と語った。
次に同氏が強調したのは、データベースサポートの強化に関してだ。同社が立役者となって市場に普及させたとも言えるハイパーコンバージドインフラ(HCI)は、サーバーの内蔵ストレージを仮想化して分散ストレージとして活用することで、処理能力とストレージ容量を同時に増業させ、個別設計や運用管理の負荷を回避するものだ。しかし、当初はストレージ部分の安定性や信頼性、特に応答速度の変動が大きいのではないかという懸念もあってデータベース用途には不向きとされ、当初はデスクトップ仮想化基盤(VDI)の用途が目立っていた。
こうした状況を意識してか、Ramaswami氏は「今ではわれわれのプラットフォームはミッションクリティカルを含むほぼ全てのワークロード、あらゆるアプリケーションを実行できる」といい、高いトランザクション性能や低いレイテンシーが求められる高性能なデータベースを例に挙げた。
「われわれは数年がかりでプラットフォームの改良を行ってきた。今では世界の顧客企業の70%がNutanixのプラットフォーム上でデータベースやデータウェアハウス、データ分析を実行している」(同氏)
Ramaswami氏は、日本企業のクラウド移行は世界と比較してやや遅れ気味だとする一方で、「パブリッククラウドへの移行を試みた(世界の)アーリーアダプターの多くがクラウド移行の難しさを理解した。その教訓を学べる日本市場はこの問題にうまく対処できる幸運に恵まれている」と指摘した。