Cloudflare、分散SQLiteデータベース「Cloudflare D1」の性能を10倍以上高速に、ストレージバックエンド強化で。任意の状態にいつでも戻せる機能も
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Cloudflareは、同社のエッジロケーションでマネージドサービスのSQLiteを提供する「Cloudflare D1」をアップデートし、大幅な性能向上と機能向上を行ったことを発表しました。
We've been heads down iterating on D1, and we've just shipped a major new version that's substantially faster, more reliable, and introduces Time Travel: the ability to restore a D1 database to any point in time. Read more: https://t.co/KzwRVoA0t8 #DeveloperWeek
— Cloudflare (@Cloudflare) May 19, 2023
Cloudflare D1は、プライマリとなっているCloudflare D1データベースのレプリカを、自動的にユーザーに近いエッジロケーションに作成することで、大量のユーザーからの同時アクセスに対して高速かつ低レイテンシなレスポンスを実現する分散データベースの機能を備えています。
今回のアップデートでバックエンドストレージが新しくなり、同社のベンチマークで最大20倍に性能向上したと説明されています(上のマーカーが従来のD1で、ベンチマークの処理に約38msの時間がかかっていたことを示し、下のマーカーが新しいCloudflare D1で、同じ処理が約2msで終了している)。
同様に書き込み処理や大きなバッチ処理でも6倍から10倍程度の性能向上が見られるとのことです。
また、テキスト列に格納されたJSONデータに対してJSON関数で検索可能になり、コマンドラインツールのWranglerからもクエリ実行が可能になりました。
さらに、データベースに対する先行書き込みログ(Write-Ahead Log)を90日間保存しているため、いつでもデータベースを任意の時点の状態に戻すことができるようになりました。例えば、間違った操作でデータベースを消してしまった場合や、開発環境としてすぐにデータベースを特定の状態に戻したい場合などに便利でしょう。
無料枠も設定予定
Cloudflare D1はまだアルファ版の段階ですが、価格設定の方針についても明らかにされました。
前述の通り、Cloudflare D1は同社のグローバルネットワークを通じて自動的にエッジロケーションにレプリカが作成されるのが特長ですが、同社はこのレプリカによる追加料金が発生する予定はないとしています。
また、1日あたり500万リードユニット、10万ライトユニット、1GBまでの無料枠も設定される予定です。