トレジャーデータ、顧客データ基盤に意思決定機能群などを拡充–組織体制も強化

今回は「トレジャーデータ、顧客データ基盤に意思決定機能群などを拡充–組織体制も強化」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米Treasure Dataと日本法人のトレジャーデータは5月24日、顧客データ基盤(CDP)「Treasure Data CDP」に顧客データを活用した意思決定機能群を拡充したと発表した。併せて、米国と日本での体制強化も明らかにした。

 まず、機能拡充の一環として、機械学習を自動化する「AutoML」の提供を開始する。機械学習の最初の段階で、データの特徴を把握する工程となる探索的データ解析をはじめ、データの前処理やモデリング、検証・解析など、これまで専門知識が必要だった機械学習の工程を自動化する。直感的なグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)と実装済みソリューションとして多数のノートブックを備え、機械学習の専門家でなくとも高度な機械学習を実践可能という。これにより、機械学習の業務プロセスを大幅に高速化できるとしている。

 次に、オムニチャネルで一貫した顧客体験を設計するためのオーケストレーション機能「Treasure Data Journey Orchestration」を発表。さまざまなチャネルとの接続に対応し、他社製品と比べて圧倒的なスケーラビリティーを備えつつ、簡単に使える日本語GUIが特徴となっている。ドラッグ&ドロップでオムニチャネルのジャーニーを簡単に設定でき、企業が部門やチャネルの垣根を超えて、洗練された一貫性のある顧客体験を設計するためには不可欠な機能となる。

 また、Treasure Data CDPは、金融業界の高い要求水準を満たすセキュリティ対策に対応しているとし、FISC安全対策基準への対応、日本国内のデータセンター、インターネット接続を経由しないプライベート接続など、データセキュリティやデータガバナンスの観点から安心して導入できるような機能と体制を構築しているという。

 サードパーティークッキーの規制や「改正個人情報保護法」の施行、iOS14.5における計測環境の変化など、企業のマーケティングの在り方が大きく変化している。その一方で、顧客のプライバシー保護を前提に、自社サービス内での顧客接点の拡張や社内に散在する顧客データの統合と活用をしていくことで、顧客とのエンゲージメントを強固にする体制構築が求められている。

 そうしたユーザーのプライバシー保護と企業のマーケティングニーズを両立させる仕組みとして、トレジャーデータはヤフーと連携し、新たなデータクリーンルーム「Yahoo! Data Xross」を発表している。これにより、Treasure Data CDPに格納されたデジタル広告やメール配信、アプリプッシュ通知の履歴などの顧客データと、Yahoo! JAPANが保持するデータを組み合わせた分析などができる。

 組織の体制強化については、5月8日付でTreasure Dataの最高マーケティング責任者(CMO)にMark Tack氏が就任。さらに、トレジャーデータのHead of Marketing APAC(日本アジア地区マーケティング責任者)に生江瑠奈氏(同11日付)、カスタマーサクセス・アカウントマネジメント担当ヴァイスプレジデントに坂内明子氏(同8日付)がそれぞれ就任した。

 24日には、データブリックス・ジャパンとの協業も発表された。両社は今後、それぞれのサービスを利用する企業を中心に、データブリックスのレイクハウスプラットフォームとトレジャーデータのTreasure Data CDPの連携による顧客データの活用と顧客体験向上のための取り組みを提案し、1年間で20社の導入を目指す。

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