Snowflake、2023年の国内ビジネス戦略–アプリ開発、人材育成など注力

今回は「Snowflake、2023年の国内ビジネス戦略–アプリ開発、人材育成など注力」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Snowflakeは5月30日、2023年の国内ビジネス戦略について記者説明会を開催した。業界に特化したソリューション提供やデータコラボレーションの促進、アプリケーション開発、データ人材育成を日本の成長戦略として掲げた。

 社長執行役員の東條英俊氏はまず、グローバルの財務状況として2023会計年度の売上高が前年比70%増の19億3880万ドルだったと説明。2024会計年度第1四半期の売上高は5億9010万ドルで前年同期比50%増で、顧客数は8167社を数える。データを共有・売買するマーケットプレイスのデータセットの数は1894に及ぶという。

 次に、この1年の国内事業について、東條氏は「パートナー/アライアンスのエコシステムが拡大した1年だった」と振り返った。同社は現在、クラウドパートナーやシステムインテグレーション(SI)パートナー、テクノロジーパートナー、データプロバイダーといったパートナーエコシステムを国内外に形成しており、顧客企業のデータ活用を促進し、利便性を高めるための取り組みを推進しているという。

 また、同社はコアバリューの一つに「カスタマーファースト」を掲げており、その成果としてネットプロモータースコア(NPS)で72点という「業界標準の3倍の数字」(東條氏)を獲得できたと強調。日本のテクニカルサポートに対する顧客満足度も94.4%と高水準であることも明らかにした。

 東條氏は、2023年の国内事業の成長戦略として、(1)インダストリー、(2)データコラボレーション、(3)データクラウド/アプリケーション開発、(4)次世代のデータ人材育成――を挙げた。

 インダストリーについては、「広告/メディア/エンターテインメント」「金融/金融サービス」「ヘルスケア&製薬」「製造/サプライチェーン」「官公庁/公的機関/公共サービス/インフラ」「小売/消費財/物流/商社」「通信」「情報/テクノロジー」の8つの業界に特化したソリューションを展開する。

 既にインダストリーを重視した8つの営業本部を編成しているほか、インダストリーごとのマーケティングアプローチや業種コラボレーションの促進などの取り組みを始めている。

 データコラボレーションの領域では、通信技術やモバイルなどテクノロジーの発展により大量のデータが発生・収集できるようになった一方で、個人情報保護の強化や生成AIなど新技術への不安など規制の高まりも課題となっている。

 同社は異なる組織やパートナー間でデータを安全に共有する機能「Snowflake Secure Data Sharing」を提供している。同日には、Tangerineが提供するリアル店舗での来店施策及び来店・購買分析サービス「Store360」と外部クラウドサービスとのデータ連携が、同機能に対応したと発表された。

 また東條氏は「マーケットプレイスへの期待が高まっている」といい、データプロバイダーの参入を加速させ、データコラボレーションを促進していくとした。なお、マーケットプレイスで提供されるデータセットの数は、グローバルで390社・1800種類、日本で14社・35種類となっている。

 データクラウド/アプリケーション開発について、同氏は「データとアプリは表裏一体」と前置きした上で、データ統合が進むとともに顕在化してきたのが「アプリケーションのサイロ化」だと話す。そこで同社は、Snowflake上で動作するアプリケーションを開発するための機能を拡充してきた。

 具体的には、SQL、Python、Java、Scalaなどの開発言語でデータベースにアクセスし、アプリケーションを開発できる「Snowpark」、ユーザーインターフェースを備えたアプリケーションを開発・実行できる「Streamlit」がある。また、開発したアプリケーションをマーケットプレイスで共有・流通できる仕組みも用意する。

 最後の次世代のデータ人材育成では、(1)プロフェッショナルサービス&トレーニング、(2)実践的な学びの場の提供、(3)コミュニティーの充実化、(4)データドリブンリーダーの選出――の4つを挙げた。

 Snowflake技術者を認定資格「SnowPro資格認定プログラム」やオンラインの無料トレーニング「Snowflake University/Ascent」のほか、データサイエンスコンテストや動画/SNSを用いた情報発信、ユーザーグループを通じたネットワーキングなどを展開していく。

 また、「Data Drivers Awards」「Data Superheroes」といったデータドリブンリーダーの選出、表彰も計画している。

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