インテル、裏面電源供給技術「PowerVia」のテスト結果を公開

今回は「インテル、裏面電源供給技術「PowerVia」のテスト結果を公開」についてご紹介します。

関連ワード (サーバ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Intelの「Arrow Lake」プロセッサーを搭載して2024年に発売されるPCは、チップに電源を供給する新しい技術のおかげで速度が向上する可能性がある。

 Intelは米国時間6月5日にテストの結果を公開し、「PowerVia」テクノロジーのおかげで、テストチップの速度が6%向上したと述べた。Arrow Lakeには、もう1つの重要な変更となる、トランジスターアーキテクチャー「RibbonFET」が含まれており、これもメリットをもたらすはずだ。

 PowerViaとRibbonFETが予定通り2024年にIntelの20Aプロセスで製造され、2025年に18Aプロセスで改良されれば、Intelは多くの回路を詰め込んで効率的に動作させ、バッテリー持続時間を延ばすという点に関して、競合チップに対抗しうる性能を手に入れられるかもしれない。Appleの「MacBook」は内蔵のバッテリーだけで何時間も動作する。また、多くのモデルでは、チップの過熱を防ぐ冷却ファンが完全に廃止されている。

 Tirias ResearchのアナリストであるKevin Krewell氏はPowerViaについて、「これは素晴らしい段階的な進歩のように見える」が、Intelにとって永続的なメリットにはならないと述べた。「競合他社もこれを模倣し、やがて同じような技術を導入するだろう」

 Intelもファウンドリーになることを目指しているため、競合他社の一部が実際に顧客となり、Intelのチップと同様にメリットを享受できる可能性もある。Intelはスマートフォン用のチップを製造する機会を逃したが、同社が思い描く理想的な未来では、未来の「iPhone」に搭載されるAppleのプロセッサーを製造しているのかもしれない。

 2023年のPC向けプロセッサー「Meteor Lake」の後継となる2024年のArrow Lakeでは、Intelは電源供給を通信リンクから分離し、チップの裏面に移す予定だ。この技術は、半導体業界で裏面電源供給ネットワーク(BSPDN)と呼ばれているが、Intelは自社のBSPDN技術をPowerViaと呼んでいる。

 この技術の開発に関与したIntelの技術開発担当バイスプレジデントであるBen Sell氏は、「PowerViaは、オンチップ相互接続の革命的な変化であり、電源とパフォーマンス、面積、コストのすべてを改善する」と語った。これらはすべてトランジスター設計における重要な要素だ。

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