米国の開発者の92%はAIコーディングツールを利用–GitHub調査
今回は「米国の開発者の92%はAIコーディングツールを利用–GitHub調査」についてご紹介します。
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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
ひと昔前までは、人工知能(AI)を開発に用いるというのはSFの世界の話だった。しかし、2022年6月に登場した、Microsoft傘下のGitHubが提供するAIペアプログラミングサービス「GitHub Copilot」によって、その状況に変化の兆しが現れ始めた。
そして2022年11月にGPT-3.5をベースにした「ChatGPT」が登場して以来、AIに関するニュースを見ない日はない。ここまでは誰もが知っているはずだ。しかし、開発者を対象としたGitHubの最近の調査で明らかになった、「米国の開発者の92%は既に仕事で、そして仕事以外でも、AIを活用したプログラミングツールを使用している」という状況については知らなかったかもしれない。
GitHubはWakefield Researchの協力を得て、企業で働く米国の開発者500人を対象にした調査を実施した。この調査によると、開発者の70%はAIによって大きなメリットがもたらされていると考えているという。
これは、社外でオープンソースプロジェクトに携わっていたり、趣味でプログラミング作業に取り組んでいたりする人に限った話ではない。こういったツールを仕事以外でのみ使用しているとした回答者はわずか6%しかいない。つまり今日においてAIプログラミングツールは、業務を支えるモダンITに必要不可欠なものとなっている。
なぜここまで急速に普及したのだろうか。その答えは開発者の置かれている状況にある。AIプログラミングツールによって、既存のパフォーマンス基準を満たしつつ、コードの品質を向上させ、成果をより早く生み出し、本番稼働時のインシデントを低減させることができると開発者らは述べている。また、単に大量のコードを生み出すためでもある。
ただ、GitHubの最高製品責任者(CPO)Inbal Shani氏は、「エンジニアリング部門のリーダーは、生産性や成果物を評価する上で、コードの行数をカウントすることが今でも最善の方法と言えるかどうかを問う必要がある」と述べた。その答えはノーだ。Shani氏は「結局、大規模なイノベーションを生み出すには、開発者の生産性を向上させるとともに、業務における満足感を引き上げ、ベストな仕事ができるようにし、開発者らに力を与えることだ。それも毎日だ」と続けた。
同調査によると、「開発者らが望んでいるのは、スキルの向上や、ソリューションの設計、エンドユーザーからのフィードバック、コミュニケーションスキルの評価だ」という。つまり、AIを用いたコードの生成は目的を達成する手段であり、目的そのものではない。
また開発者らは、バグや問題にどう対処するかによって評価されるべきであり、パフォーマンスを評価する上でこれは、コードの行数より重要だと確信しているという。