リコー社内のDX取り組み事情–業務高度化への工夫と実績
今回は「リコー社内のDX取り組み事情–業務高度化への工夫と実績」についてご紹介します。
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リコーは、社内の業務プロセスを可視化し、ITを活用して業務のDX化を推進する「プロセスDX」に取り組んでいる。同社が掲げる「OAメーカーからデジタルサービスの会社への変革」に向けた社内実践の一つであるとともに、これらの成果をメニュー化して、外販も行っている。
コーポレート執行役員 プロフェッショナルサービス部長の西宮一雄氏は、「リコーは、使命と目指す姿として『はらたくに歓(よろこ)びを』を掲げ、そのためのお手伝いをしている。これを提供するには、リコー自身が自分たちの仕事に働く歓びを感じなければならない。社内プロセスをデジタル化し、価値を提供していくことが必要であり、社内のプロセスDXを重要な取り組みに位置づけている」と説明する。
この取り組みでは、「企業風土・人材」「デジタルインフラ基盤整備」「カスタマサクセス 新たな顧客価値創造」に加えて、プロセスDXを支える「データ基盤整備と利活用促進」「社内プロセス変革。効率向上」を合わせた5つのイネーブラーを設定している。西宮氏は、「オペレーショナルエクセレンス(業務運用を徹底的に磨き上げることで、競争上の優位性を確立できていること)に向け、デジタルとデータを活用した全員参加型のプロセス改革活動を進めている。これがリコーのプロセスDXになる」と述べた。
また、「プロセスDXの型」を定義している。業務の可視化や業務のモニタリング、データ分析による「可視化」、目的思考とゼロベース発想、プロセス再設計による「最適化」、RPA(業務処理を自動的に行うソフトウェアロボット)による自動化、ローコード手法による業務アプリケーション開発、データ活用やAI活用などの「デジタル化」を、プロセスDXを推進するフレームワークに位置づけた。
さらに人材育成としては、同社独自のプロセスDXに関するスキル認定制度を実施し、その中でも、プロセスDXを実践するスキルを持った「シルバーステージ認定者」の育成率を2025年度で40%にまで高める計画を打ち出しているほか、基本理解を前提とした初級者向けの「ブロンズ」や、コンサルティング能力などを有する上級者向けの「プラチナ」「ゴールド」ステージの認定者を増やしていく計画も示した。
「プロセスDXの人材育成は、リコーのESG(環境・社会・統制)目標の一つに位置づけている。プロセスDXを自律的に実践し、特定の機能や分野の業務に精通し、それらの経験やノウハウを基にコンサルタントとして、お客さまへの価値提供を支援することになる」(西宮氏)