パナソニックHD、屋外での画像認識精度を上げる「悪天候除去AI」を開発
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パナソニックホールディングス(パナソニックHD)は、カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)、南京大学、北京大学の研究者らと共に、画像認識精度を著しく低下させる雨・雪・霧などを画像から除去することで、画像認識精度を向上させる「悪天候除去AI」を開発した。車載センサーの危険検知やセキュリティカメラなど、全天候で高精度な画像認識が必要な場面での活用が期待される。
画像認識AIの利用はモビリティーやインフラ分野など、屋外での使用が進んでいる。しかし、屋外で取得される画像は天候の影響を受けやすく、雨・雪・霧などの悪天候下では、物体の見え方が大きく変化し、認識精度が著しく低下することが問題だった。そのため、雨・雪・霧などを画像から除去する全天候向けの実用的なAIの開発が注目されていた。
従来の方法では、天候の種類により異なるモデルを準備したり、全天候で利用可能なモデルを統合する手法を提案していたが、計算量の多さが課題となっていた。そこで、研究チームは異なる天候のパラメーターを重みで表現することで、少ないパラメーター数で高精度に天候の影響を除去し、単一のモデルで、複数種類の天候とタスクに対応できる技術を開発した。
同技術では、複数の悪天候が重なった画像に対する画像認識/セグメンテーションタスクにおいて、パラメーターを72%以上、推論時間を39%節約しながら、従来の方法よりも認識精度を上げられる画像復元性能を示したという。