東急グループ、定額制の宿泊サービスにStripeの決済システムを導入
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東急グループは、新しい定額制回遊型宿泊サービス「TsugiTsugi」にStripeの決済システムを採用した。Stripeが2月14日に発表した。
東急グループでは、サブスクリプションの課金管理機能を持つ「Stripe Billing」、決済ページを作成し、簡単に変更が加えられる「Stripe Checkout」、そしてクレジットカードの不正を防止する「Stripe Radar」など、複数のStripeソリューションを導入する。
TsugiTsugiは2021年から実証実験を進め、2023年に本格的に運営を開始したサブスクリプションサービス。東急グループやパートナー企業が経営する宿泊施設の閑散期対策として、需要の平準化を支援するための定額制サービスとして開発した。利用者は日本全国140以上の宿泊施設から、その日の都合や気分に応じていつでも好きな場所に定額で自由に泊まることができる。1カ月に2〜30泊までのプランが用意されており、シティーホテルからリゾート、老舗旅館、グランピング施設などの定額利用ができる。ユーザーは、浮世絵のデザインが施されたAIを活用したコンシェルジュサービスにより、旅行や宿泊のおすすめ情報を受けることができる。
今回Stripeの決済システムを採用したことで、以前の決済システムと比べて決済ページのコンバージョン率が20%向上したという。Stripe Checkoutは、ユーザーがTsugiTsugiで素早く決済・予約を完了できるようにし、Stripe Billingは決済エラーが発生した場合、修正方法などの情報を自動で送信する。その結果、東急の顧客はこの決済システムを通じて、よりスムーズに宿泊予約・決済ができるようになり、ユーザー体験が向上したとしている。
またTsugiTsugiの実証実験において、当時採用していた別の決済システムでは、サブスクリプションプランの追加や販促施策などによる料金の変更、集金、ユーザーのプラン管理などに速やかに対応できなかった。一方、Stripeの決済システムは、サービスのさまざまな変数に合わせてシステムを調整できたという。
Stripeの決済システムは、インターネット向け決済インフラとしてあらゆる規模の数百万もの企業が利用している。グローバルに支払いを受け付け、グローバルでの入金を実行できる。またウェブサイトやアプリを構築するための、あらゆる機能を盛り込んでおり、さまざまなビジネスモデルの決済体験を向上させる。さらにカードの不正対策、請求書の作成・送付、バーチャルカードの発行、購入時の負担の軽減、企業融資プログラム、支出・経費管理でも利用企業をサポートする。
東急グループでは、TsugiTsugiの事業化に向けてカスタマイズ性や集金などの運営自動化について検討した結果、Stripeの決済システムが柔軟性および自動化機能、処理スピードにおいてほかのサービスよりも優れていると評価している。またStripeのシステム担当者が専属で対応したことも導入の大きなポイントになったという。このサポートにより、決済システムの移行を導入決定からローンチまで2カ月で完了できた。
東急グループは、顧客の決済体験が向上したこともあり、TsugiTsugiについて個人のユーザー向けのサービスだけでなく、法人向けの新しいプランもリリースした。このプランでは企業がまとめて宿泊を予約し、従業員がその都度利用できるようになるという。また宿泊施設だけでなく、ワークスペースや航空会社、地域のガイドなどとも提携し、より包括的なサービスを提供していく予定だ。