ITプロフェッショナルは生成AIの影響にどう備えるべきか

今回は「ITプロフェッショナルは生成AIの影響にどう備えるべきか」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 生成型の人工知能(AI)はしばしば、恐れるべき存在と捉えられている。そして専門家の中には、この新興テクノロジーが人間よりも迅速かつ効率的にタスクを完了する能力を培いつつあるという意見を持っている人もいる。

 ある調査によると、IT担当の意思決定者らは、自動化によって約17%の雇用が失われると考えているという。その数値が正しいかどうかは議論の余地があるとはいえ、ITプロフェッショナルの役割が未来永劫(えいごう)に様変わりするようになることは確かだ。

 では、テクノロジー分野で働く人々はこうした役割の変化にどのように備えればよいのだろうか?この点について、5人のビジネスリーダーに尋ねてみた。

 PepsiCoの欧州担当シニアバイスプレジデント兼最高情報責任者(CIO)であるNigel Richardson氏によると、AIがコードを効率的に記述できるからといって、同社のような大企業でプログラマーが不要になるわけではないという。実際のところ同氏は、生成AIの興隆がITプロフェッショナルにとっての機会になると捉えている。

 同氏は「プログラミング作業における退屈な部分が(AIによって)より迅速かつ容易になる」と述べた。そして、AIが開発作業の一端を担うようになる中で、ITプロフェッショナルはコンピュートとアルゴリズム、データという3つの土台となる分野に注力するのがよいとアドバイスした。

 Richardson氏は「中核となるインフラのスキルを学ぶ必要性はいつの時代にあっても変わらないため、私はさまざまなテクノロジーにおける極めて幅広い土台を、特にキャリアの初期から身に付けるようにしてきている」と述べ、「現在ではインフラの多くがクラウド内にあるものの、押さえておくべき物事は依然としてある」と続けた。

 同氏は米ZDNETに対して、ITプロフェッショナルは機械学習(ML)の詳細についても学んでおくべきだと述べた。また同氏は、データの安全かつセキュアな活用方法を学ぶことの重要性についても指摘した。

 同氏は「データのガバナンスはつまらない話題のように思えるかもしれないが、われわれの仕事の重要な部分となっている」と述べ、「コンピュートとアルゴリズム、データの3つについて考える場合、それら全てを理解しておく必要がある。その上で、情報セキュリティといった分野の専門家になることができる。とは言うものの、幅広い土台を獲得しようとする姿勢は常に持っておくべきだろう」と続けた。

 North Sea Transition Authority(NSTA)のコーポレートディレクター兼最高財務責任者(CFO)であるNic Granger氏は、AI時代においても、ITプロフェッショナルには優れた技術的土台が必要だという点に同意している。ただ、そのアドバイスはちょっとした注釈を伴っている。

 同氏は「私はある特定のスキルに絞って注力するという考えには同意していない」と述べ、「コンピューター科学の学位を取得し、『C++』を学習していたとしても、そうしたスキルは5年後、あるいは10年、15年後にも通用するのだろうか?それは簡単に分かる話ではない」と続けた。

 もっと分かりやすく言うと、単一の言語やスキルセットに自らを縛り付けるというのは、自らのキャリア機会に足かせをはめるようなものだとGranger氏は米ZDNETに語った。

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