ローコード開発の現状とAI利用–ガートナーアナリストに聞く

今回は「ローコード開発の現状とAI利用–ガートナーアナリストに聞く」についてご紹介します。

関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 ローコード開発プラットフォームの普及は開発者の生産性を向上させると言われている。ローコード開発市場の現状と今後の展開について、Gartnerでローコード、市民開発、顧客エンゲージメントを担当するアナリストで、バイスプレジデントを務めるKyle Davis氏に話を聞いた。

 ローコードという市場は、かなりの大きさと幅広さがあるため、同社の「マジック・クアドラント」でも全体を一つで示したものはないとDavis氏はいう。マジック・クアドラントとは、成長が著しく、テクノロジープロバイダーの差別化が明確な市場について、競合するプロバイダーの位置付けを「リーダー」「概念先行型」「特定市場指向型」「チャレンジャー」の4タイプに分類してグラフィカルに示したもの。

 サブカテゴリーとして分けられたマジック・クアドラントが複数存在している状態であり、その一つにローコードアプリケーションプラットフォーム(LCAP)がある。LCAPは、開発に必要なコーディングを抽象化・最小化する、または置き換えることで、カスタムアプリケーションを迅速に開発し、デプロイするために使用される。

 「ローコード開発の目的は、アプリケーションやプラットフォームの開発を従来型のプログラミング言語に代わって、視覚的や宣言的なアプローチで可能にすることにある」(Davis氏)

 ローコード市場は、2021〜2026年の年平均成長率(CAGR)が19.2%で、2026年までに売り上げが445億ドルに達すると同社は予測する。LCAPは180億ドル以上に拡大すると見込まれ、ローコード市場のおよそ半分を占めると考えられている。マジック・クアドラントのレポートとしては2番目によく読まれている領域だという。

 LCAPは開発におけるデフォルトの選択肢となっていると同氏は述べ、幅広くいろいろなケースに対応可能という汎用性がその理由だとする。この汎用性は、個々の製品自体に加えて、同領域を構成するベンダーの多様性にも由来するという。

 ベンダーとしては、自社の顧客情報管理(CRM)システムなどにローコードシステムをバンドルして提供するSalesforceやOracleといったSaaSプラットフォームベンダー、ビジネスプロセスオートメーション(BPA)を提供するPegasystemsやAppian、高速アプリケーション開発(RAD)を提供するOutSystemsやMendix、そして、市民開発者向けのベンダーとして「Power Platform」を提供するMicrosoftなどがある。

 ベンダーの起源も多様で、例えば、OutSystemsはスタート当初、高速モバイルアプリケーション開発(RMAD)プラットフォームを提供していたという。

COMMENTS


Recommended

TITLE
CATEGORY
DATE
Anthropic、「Android」版「Claude」アプリをリリース
IT関連
2024-07-19 07:38
「経費BANK」、「モバイル Suica」「モバイルPASMO」利用履歴を一括取得可能に
IT関連
2022-09-21 11:01
ソニーが紙素材開発 リサイクルでき高い耐久性 製品パッケージに採用
ライフ
2021-06-10 04:53
KDDIら、ローソン店舗をハブとしたドローン配送を秩父市で実証へ
IT関連
2024-10-30 05:41
ディスカウント販売は危険だ、取り扱いに注意
IT関連
2022-02-18 02:24
3年以上影響すると見られるテクノロジービジネスのトレンド
IT関連
2023-02-04 19:47
人間重視のテクノロジー利用の勘所–フリークアウトの本田CEO
IT関連
2021-06-24 07:36
ヴイエムウェア「Anywhere Workspace」提供–分散された業務環境を支援
IT関連
2021-04-21 23:42
ウイングアーク1st、Peppolサービスプロバイダーとしてデジタル庁から認定
IT関連
2022-11-01 20:02
最先端医療の中核を担う米メディカルスクールが推進するデジタル変革
IT関連
2023-01-27 20:12
Meta、世界最速級のAIスパコンを開発中–メタバースに活用へ
IT関連
2022-01-26 21:02
IT部門社員を共有するユナイトアンドグロウが事業拡大する理由
IT関連
2024-08-06 20:54
日立ら、指静脈認証技術を活用したキャッシュレス実証を玉川村で実施へ
IT関連
2022-07-06 00:00
KDDI、2030年度までにCO2排出量実質ゼロへ–環境意識の高まりで20年前倒し
IT関連
2022-04-09 02:47