日立、業務特化型のLLM構築サービスを提供–生成AIの業務適用も
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日立製作所(日立)は、「生成AI活用プロフェッショナルサービス powered by Lumada」を拡充し、新たなサービスの提供を開始した。これにより企業の生成AI活用を本格的な業務適用フェーズへと進める。
同サービスを導入することで、企業は生成AI技術者を確保したり、大規模な学習環境に投資したりする必要がなくなり、投資コストを抑制できるという。また、日立のノウハウを活用することで、業務適用を円滑に推進できる。
同サービスは「業務特化型LLM構築・運用サービス」と「生成AI業務適用サービス」の2種類。
業務特化型LLM構築・運用サービスは、専門的な業務に適した回答精度のLLM(大規模言語モデル)を構築・運用する。日立のデータサイエンティストが、顧客の業務手順書や業務記録など、学習に必要な知識データの選定から支援する。適切な汎用(はんよう)LLMを選定し、専門知識を学習させた上で回答精度を評価する技術や、LLMと検索拡張生成(RAG)を組み合わせる技術を駆使し、適切な規模と回答精度のLLMを構築する。運用開始後も、ビジネス環境の変化や技術の進歩に対応して、継続的な学習を支援するという。
生成AI業務適用サービスは、学習済みデータの機密性やセキュリティポリシーに応じて、LLMと生成AIアプリを組み込んだ実行環境を導入する。オンプレミス環境での運用も可能で、企業独自の業務ノウハウである学習済みの専門知識を保護しながら活用できる。また生成AIアプリの開発・運用や、汎用LLMと業務特化型LLMの使い分けなどをガイドする。将来的には、オンプレミスとクラウドにまたがったハイブリッド環境での生成AIの活用を目指すとしている。
同サービスは、専門性の高い金融分野の業務や、コンタクトセンターの複雑な問い合わせ対応など、汎用LLMとRAGだけでは対応が難しい業務向けに提供を開始する。今後、製造業や交通インフラなど、日立が深いドメインナレッジを持つOT領域にも拡大していく予定だという。
同サービスの利用料金は個別見積もり。