個人ユーザーに有料ウイルス対策アプリは必要か–OS標準機能の進歩と標的の変化

今回は「個人ユーザーに有料ウイルス対策アプリは必要か–OS標準機能の進歩と標的の変化」についてご紹介します。

関連ワード (セキュリティ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 米商務省は6月、Kaspersky製ソフトウェアの禁止を発表した。米ZDNETに寄稿するLance Whitney氏が報じたように、Kasperskyは米国時間9月29日から、禁止された製品のウイルス対策シグネチャーの更新とコードの更新を米国の顧客に提供できなくなった。同社は100万人の顧客をあまり知られていない代替製品に移行させる措置まで講じた。

 そのニュースを読んで、筆者は誰よりもショックを受けた。1999年にタイムスリップするボタンを誰かが誤って押してしまったのだろうか。サードパーティー製ウイルス対策ソフトウェアにお金を払っている人がまだいるというのか。

 どうやらそのようだが、2024年のウイルス対策ソフトウェア市場について、信頼できる情報を見つけるのは容易ではない。筆者が発見したデータの大半は、そのソフトウェアの開発元が公開したものであり、信頼できる情報源とはいいがたい。

 Security.orgが先頃実施した調査で、米国市場について信頼できる数字が明らかになった。約54%の米国人がデバイスに標準搭載されたウイルス対策プログラムを使用しており、46%がサードパーティーのウイルス対策プログラムを使っているという。

 ただし、追加のウイルス対策ソフトウェアをインストールする人のうち、有料の製品を使用している人の割合は半分強(3300万世帯)にとどまった。有料ウイルス対策ソフトウェアの市場では、NortonとMcAfeeが合わせて52%のシェアを獲得しているのに対し、Kasperskyのシェアはわずか4%だ。これらの数字が正確だとすれば、130万人の米国人が2024年中にKasperskyに返金を要求できるはずだ。

 この調査レポートで筆者の目を引いたのは以下の部分だった。

 ここで、情報をすべて開示しておこう。筆者は65歳以上の層に属していて、白髪だらけだが、サードパーティーのウイルス対策ソフトウェアは長年使っていない。しかし、同じように白髪の人たちがいまだに有料のソフトウェアを利用している。なぜだろうか。それは、彼らが今も小切手を使うのと同じ理由で、そうやって育ってきたので安心できるからだ。

 それは途方もないお金の無駄遣いでもある。

 使用しているデバイスの種類にかかわらず、プラットフォームの一部として搭載されているデフォルトの保護機能だけで十分だろう。モバイルデバイス(「iOS」または「Android」)の場合、それはOSの開発元によって管理されるアプリストアだ。「macOS」では、マルウェア対策テクノロジー「XProtect」が10年以上前から提供されており、一般的な脅威に対して効果を発揮している。

 「Windows」はどうだろうか。すべてのWindows PCに搭載されている「Microsoft Defender」が、セキュリティソフトウェアの有効性を測定するサードパーティーラボのテストで、いつも優秀な成績を収めている。Microsoftのソリューションは、レベルアップのプロセスが約7年前に開始し、それ以来一貫して99~100%のスコアを獲得しており、サードパーティーの無料および有料の競合製品に全く引けを取らない有効性を示している。

 このスコアでさえ、Microsoft Defenderの能力を十分に示すものではない。

 21世紀初頭、Windows PCをめぐる状況が最も荒れ狂い、波乱に満ちていた頃、ほとんどのマルウェアはメールの添付ファイルとして、またはネットワーク経由でユーザーのPCに侵入していた。現在、そのような攻撃経路は事実上塞がれている。

 新たに発見された脆弱性は、自動更新によって防ぐことができる。実行可能ファイルは、スクリプトベースのファイルを含め、どんな種類のものが添付されていても、現代のメールクライアントでブロックされる。ネットワークファイアウォールは(カレンダーを確認したところ)2002年以来、大きな進歩を遂げてきた。最近のテスト結果では、Microsoft Defenderがランサムウェアや情報窃取プログラムの最も一般的な攻撃経路のすべてをブロックする効果があることが明らかになった。

 平均すると、近年のウイルス対策アプリは、他の保護層をすり抜けるごく少数の脅威の99.2%をブロックする。それでも、ユーザー自身の直観(「そのリンクをクリックしてはならない」)も有効だ。したがって、パッチを完全に適用した最近のコンシューマーPCが、最新のマルウェアを用いる犯罪組織の標的になることは少ない。

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