F1日本GPに見る、世界5億人のファンにサービスを提供するITインフラの現場
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自動車レースの最高峰と言われるFormula 1(F1)は、年間20以上のレースが開催され、サーキットやテレビ、インターネットなどで観戦するファンは、世界170カ国以上で約5億人にも上る。そのサービスを支えるITインフラは、極めてミッションクリティカルであり、F1公式パートナーのLenovoが2022年からITインフラを供給している。同社が9月22~24日開催の日本グランプリ(GP、三重県・鈴鹿サーキット)で行ったF1の取り組みを説明するメディアツアーに同行し、F1のITインフラの現場を取材した。
2023年シーズンのF1は10チームが参加して、3~11月に欧州、米州、中東、アジア、オセアニアで全23戦が行われる(うち1戦は豪雨災害で中止)。各レースの上位10人のドライバーに順位に応じたポイントが付与され、総獲得ポイント数でドライバー個人と、ドライバーが所属したチームの2つの部門で年間優勝者が決まる仕組みだ。屈指の運転技術を持つドライバーが最高時速300kmを超えるレースカーを操り、1000分の1秒の世界で順位を競う。チームも巧みな戦略、戦術を駆使してドライバーを支援し、勝利を目指す。レースカー自体もまた、チームが先端技術を使って開発を行う。このため近年のF1には、多くのIT企業が技術提供を含め、さまざまな形でF1に参加している。
Lenovoは、レースを運営するFormula 1 Groupと2022年から複数年にわたる公式パートナー契約を締結しているといい、F1の本部や各レースのサーキットで利用されるPC(「ThinkPad」「ThinkStation」「ThinkCentre」)、ワークステーション(「ThinkPad」)、タブレット端末、スマートフォン、モニター(「ThinkVision」)、サーバーやストレージのコンピュートシステム(「ThinkSystem」)などの多様なハードウェア機器群と、各種のプロフェッショナルサービスなどを提供している。
F1でのIT活用は、ドライバーではシミュレーターなどによるトレーニング、チームではレースカーの設計開発、性能向上のためのCAD(コンピューター支援設計)やレース戦略を立案するためのシミュレーションなど多岐にわたり、ファン向けには高精細映像によるレース中継やデータサービス、イベント、マーケティングといったリッチコンテンツによる体験を支える。