NRI、オンライン商談製品に生成AI搭載–コンプライアンスチェック機能を強化

今回は「NRI、オンライン商談製品に生成AI搭載–コンプライアンスチェック機能を強化」についてご紹介します。

関連ワード (データマネジメント等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 野村総合研究所(NRI)は10月24日、商談から契約締結をオンライン上で行えるプラットフォームソリューション「econy(イーコニー)」に生成AIを搭載し、コンプライアンスチェック機能を強化したと発表した。同機能には、商談時の不適切な発言を検出する機能や、業務プロセスの抜け漏れを防止する機能がある。

 テレワークの浸透やマイナンバーカードの普及により、さまざまな業界において商談や契約手続きをオンラインで行うことが増えている。これを受けてNRIは2023年10月から、従来個別に用意する必要があったオンライン商談のプラットフォーム、電子サイン機能、本人確認機能を一元的に提供するeconyを展開している。

 同社は今回、生成AIを活用したコンプライアンスチェック機能を追加。金融や不動産の取引などの商談では、販売員の商品説明が法令を順守するとともに、所定のプロセスを漏れなく実施することを担保する必要がある。従来の対面型の商談では、会話の録音などの手段を用いて対策していたが、リアルタイムでのチェックが難しい、担当者の負荷が高い、担当者によって厳しさにばらつきがあるなどの課題が見られた。同機能により、チェックを行う担当者の負荷が軽減されるとともに、より高い安全性を担保できるとしている。

 商談時の不適切な発言を検出する機能では、商談主催者(ホスト)の会話をリアルタイムに解析し、NGワードを検知した場合はホストの画面上にアラートを表示する。それを受けてホストは、発言の訂正や補足を行うことが可能となる。訪問販売や商品の勧誘においては、金融商品取引法などによって不公正な取引が禁止されているが、営業担当者が不適切な説明をしてしまうリスクは避けられないという。同機能を活用することで、法令違反のリスクを軽減できるとしている。

 同機能は、類似語や言い回しの違いなどのゆらぎを補正しつつ、文脈を意識して不適切な表現のチェックをコンプライアンス管理者(管理者)とホスト自身が行う。これにより、あらかじめ登録したキーワードで会話内容の一致する部分を検索する「キーワードマッチング」よりも精度の高いコンプライアンスチェックが可能となる。

 業務プロセスの抜け漏れを防止する機能では、会話を文字起こししたテキストを生成AIが分析。管理者とホストは、実際の商談において事前に登録された所定の業務プロセスが漏れなく実施されていることを確認できる。

 販売業務では注意事項の説明や顧客意思の確認など、必須となる業務プロセスが存在する。従来は、適切なプロセスを順守しているかをチェックリストで確認するなどの方法で担保していたが、同ソリューションでは実際の会話を文字起こしし、エビデンスとして保管した上で必要な業務プロセスが行われているかを分析する。マイナンバーカードを用いた本人確認を行うことで、なりすましなどのリスクも軽減できる。

 同ソリューションはほかのSaaSに加え、企業が独自に開発した拡張検索生成(RAG)や契約管理/決済システムと連携するなど、柔軟にカスタマイズすることが可能だという。

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