楽天、東京晴海で自動配送ロボット始動–スタバや吉野家を最短30分でお届け
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楽天グループは11月6日、自動配送ロボットによる商品配送サービス「楽天無人配送」を東京都晴海周辺で開始した。外食チェーン店やスーパーなど3店舗の商品を最短30分でロボットが届ける。
対象地域は東京都中央区の晴海1~5丁目と月島2、4丁目の一部と勝どき2丁目の一部。配送料は税込100円になる。当初は「スターバックス コーヒー 晴海 トリトンスクエア店」「スーパーマーケット文化堂 月島店」「吉野家 晴海 トリトンスクエア店」の5300品目以上を取り扱い、今後は対象店舗を拡大していく予定だ。
楽天グループでは、2019年にロボットによる配送サービスをスタート。大学や公園、リゾート地といった私有地での実証実験を経て、2022年に関係各社らと共に「ロボットデリバリー協会」を設立。改正道路交通法の施行に当たり、安全基準とガイドラインを策定し、審査制度を構築してきた。2022年5月から2023年12月までは、茨城県つくば市のつくば駅周辺で1年以上に渡り、年末年始を除く毎日のロボット配送を実現したという。
「つくばでは、ロボットに人が随行する形で運行していたが、『楽天無人配送』ではロボットのみ、無人での配送が始まる。約5年間、いろいろな実証実験を手掛けてきたが、実は都心でサービスを提供するのは楽天として初めての取り組み」(楽天グループ 無人ソリューション事業部 ロボット事業課 シニアマネージャーの牛嶋裕之氏)と説明する。
専用サイトから、店舗、商品を選び注文すると、自動搬送ロボットが届ける仕組み。届け先はマンション、オフィス、公園などの62カ所を指定場所として用意し、注文者がそこまで取りに行く。到着時に自動音声電話とSMSにより通知される暗証番号を機体の操作パネルに入力することで商品を受け取れる。支払いはクレジットカード、「楽天ポイント」「楽天キャッシュ」から選択可能だ。
配送に使用するロボットは三菱電機のグループ会社であるメルコモビリティーソリューションが取り扱う、米国Cartken製の「Model C」。サイズは高さ120cm✕幅45.5cm✕長さ71cmで、積載容量は約24リットル。最高速度は時速5.4kmで、障害物や人を検知すると自動で停止する衝突回避機能を備える。
前方に高解像度カメラ3つと距離測定カメラ3つ、後方に高解像度カメラ1つを搭載し、自動走行を実現しているとのこと。メルコモビリティーソリューションズ アフターマーケットサービス事業本部 搬送ロボット開発プロジェクト 専任の塚越裕太氏は「Cartkenはグーグルでロボット開発していたグループがスピンアウトして作った会社。自動運転や画像処理技術を使い、シンプルなセンサー構成でロボットを開発している。Model Cもカメラのみを使用したシンプルな構成」と話す。
稼働時間は10~21時で、最短30分から最長6日先までの15分ごとの枠から到着時間の指定が可能。配送中は自動配送ロボットの現在地や到着予定時刻などの配送状況を専用サイトで確認できる。
配送地域である晴海周辺は、歩道が整備され、ロボットが走行しやすい地域。「サービスエリアを選ぶポイントは、お客さまとなる住民の方が多くいらっしゃる場所、お届けする商品を取り扱う店舗があること、ロボットにとって走行しやすい場所の3つ。ただ、ここまで整備されていないと走行できないというわけではなく、海外ではそこまで整備されていない道路でも運行している。ロボット配送の提供可能な地域は少なくないと考えている」(牛嶋氏)とした。