生成AI利用する約6割の組織が外部攻撃リスクを認識–トレンドマイクロ調査

今回は「生成AI利用する約6割の組織が外部攻撃リスクを認識–トレンドマイクロ調査」についてご紹介します。

関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 トレンドマイクロとNPO法人CIO Loungeは、国内の法人組織を対象に「生成AIとセキュリティに関する意識調査」を行い、その結果を12月17日に発表した。

 調査結果によると、98.4%の組織が生成AIの業務利用をリスクと認識しており、65.7%が生成AIの普及が外部からの攻撃リスクを増大させると考えていることが分かった。具体的なリスクとしては、著作権や肖像権などの法的権利の侵害が63.7%で最も多く、次いで機密情報の入力による情報漏えいが61.3%だった。

 さらに、トレンドマイクロは、生成AIがサイバー攻撃者にとっても多くのメリットをもたらすツールであり、フィッシングメールの作成やマルウェアの生成に利用される可能性があると指摘している。

 同調査は、2024年9月にインターネットを通じて実施された。対象は、従業員が500人以上の法人組織の経営者や、セキュリティおよびリスクマネジメントの責任者(部長以上)で、回答者数は300人だった。

 生成AIの業務利用について聞いたところ、77.6%が業務利用を認めていると回答した。従業員規模が大きくなるにつれて、業務利用を認める傾向が強まり、従業員が5000人以上の規模では8割以上が業務利用を認めているという結果だった。5000人以上の規模では8割以上の割合で業務利用を認めているという結果になっている。

 生成AIの具体的な業務利用について聞いたところ、文書(メールや報告書)や資料の作成に利用していると回答した割合が75.5%で最も多かった。

 生成AIの業務利用に関するルールやガイドラインの整備状況、セキュリティ教育の実施状況について聞いたところ、セキュリティ教育を特に実施していない割合は27.1%だった。一方でガイドラインを整備している割合は93.6%に上った。

 トレンドマイクロは、この結果について、一定数の組織がコンプライアンス上の要請から形式的なルールを整備しているものの、それを従業員に伝える体制が構築できていないのではないかと指摘している。この状況を放置すると、ルールが形骸化し、インシデントが発生する可能性が増大することが想定されるとしている。そのため、組織は従業員教育の機会を設け、定期的なフォローアップを行うことが求められるという。

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