諜報機関のAI利用、その有効性と倫理の議論–英GCHQの取り組みにみる
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英国の諜報と安全保障を担う機関である政府通信本部(GCHQ)は、人工知能(AI)に大きな期待をかけている。GCHQは、国家安全保障の強化にAIをどう利用していくかについての計画を明らかにした。
GCHQのアナリストは、「Ethics of AI: Pioneering a New National Security(AIの倫理:新たな国家安全保障の開拓)」と題した文書の中で、AIが国家の安全に重要である理由を言葉を尽くして説明している。GCHQが取り扱っている情報の量は大量で、安全保障関係機関や法執行機関は大きなプレッシャーを受けているという。AIはその負担を軽減できる可能性があり、対応速度が改善されるだけでなく、専門家の意思決定の質も向上するというのが同機関の主張だ。
GCHQ長官のJeremy Fleming氏は、「AIは、ほかの多くの技術と同じように、社会や、国家の繁栄や、安全保障に大きな可能性をもたらす。AIがGCHQに与える影響も同様に大きい」と述べている。「AIはすでに、わが国や、国民や、生活様式を守るための多くのミッションでかけがえのないものになっている。AIは、子どもたちの保護からサイバーセキュリティの向上まで、ますます複雑になる脅威に立ち向かうにあたって、優秀なアナリストが膨大な量の複雑なデータを管理し、意思決定を改善する上で役立っている」
GCHQはすでにAI関連のプロジェクトに深く関わっている。同機関がこのテクノロジーの使途について詳細を明らかにすることはないだろうが、Fleming氏は過去にも、国内の各地域に拠点を置くAI関連スタートアップとのさまざまなパートナーシップや、AIやデータサイエンスに関する先端的な研究を行うために設立されたアラン・チューリング研究所との戦略的な協力関係などに言及している。
従って、GCHQがAIの利用に強い関心を持っていることは特に新しい話ではない。しかし、今回公開された文書は、GCHQが今後数年の間にアルゴリズムの利用をさらに強化していく予定であることを示唆している。Fleming氏は、英国への脅威は増え続けており、それらの脅威はAIを使ったツールで武装した敵対的な国家からのものだと述べている。その上で、英国は現代のリスクに対応する準備を整えるべきだと主張した。
「英国の安全保障、繁栄、生活様式は、敵対的な国家、テロリスト、重大犯罪の犯人がもたらす新たな脅威にさらされており、その多くはグローバルなインターネットによって可能になっている。増え続けるそれらの脅威は、英国のデジタル国土、つまり現代生活のあらゆる場面を支える、必要不可欠なインフラやオンラインサービスを脅かしている」と同氏は言う。
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2021-03-11 23:38ネット署名に法的拘束力は全くない。 敵に名簿を差し出すだけの愚かな行為だ。 またネット署名のログを見れば、ウイグル人を救済したい、日本の移民政策に反対したり、原発建設に反対するが、沖縄の基地には賛成するなど、個人のイデオロギーが丸見えになり、…