小田急電鉄、データ分析基盤の構築パートナーにジールを選定

今回は「小田急電鉄、データ分析基盤の構築パートナーにジールを選定」についてご紹介します。

関連ワード (ビッグデータ等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 小田急電鉄は、事業部門の自律的なデータ活用を可能にするデータ分析基盤の構築パートナーに、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進事業を展開するジールを選定した。また、分析精度向上のため、ジールのオープンデータ提供サービス「CO-ODE(コ・オード)」を導入した。これらについてジールが12月19日に発表した。

 小田急電鉄では、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」の実現に向けてDXを推進し、新たな価値創造に取り組む。DXのさらなる推進に向け、同社はビジネスのスピードと質を高める日常業務の効率化や高度化が必要であるとし、事業部門の自律的なデータ活用の実現を検討していたという。

 特に、運輸統括部門が扱う列車の乗降データは各事業部門からのデータ利用のニーズが高く、利用したい場合は運輸統括部門とデータを取り寄せる部門の両方に手間と時間を要していた。また、鉄道事業部門では投資家向けの情報開示(IR)の観点から、駅の利用者数や売上データなどと、その要因を分析し公開するための作業を「Excel」ベースで行っており、精度や分析力が課題になっていたという。

 そこで同社は、このような課題を解消するため、データ利用部門が自ら分析やレポートを作成するセルフサービス型のビジネスインテリジェンス(BI)に注目。2019年にセルフサービスBIの環境構築に向け、ジールと共に3カ月間の概念実証(PoC)を実施した。PoCの結果、的確な提案やプロトタイプで要件を具体化するアジャイル的なアプローチなどを評価し、同社は構築パートナーとしてジールを選定したという。

 同社はほかにも、オープンデータの収集・活用に関する課題を抱えていた。従来は、必要に応じて天候やイベントなどオープンデータを検索して活用していたが、担当者のスキルによって精度や品質が均一でなく、データ収集に手間と時間を要していたという。そこで、国や自治体が公開するオープンデータを使いやすく加工し、配信・提供しているコ・オードを導入。オープンデータを自社データに掛け合わせることで、要因分析や原因分析、将来予測に利用でき、分析精度を高めることができたという。

 現在、同社はデータ分析基盤に「Microsoft Azure」を利用している。また、乗降データや外部イベントデータ、コ・オードのデータは、「Azure SQL Database」で一元管理しており、分析サービス「Azure Analysis Services」を用いて「Power BI」でのデータ活用を実現しているという。

 データ分析基盤の構築により、事業部門における自律したデータ活用に向けてスタートラインに立てたため、2023年1月には小田急電鉄を含むグループ会社において、「Microsoft 365」をベースとする情報基盤を構築する予定だ。

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