中国政府、AI規制の草案を公開–一般意見を募集
今回は「中国政府、AI規制の草案を公開–一般意見を募集」についてご紹介します。
関連ワード (CIO/経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
中国政府は、「ChatGPT」をはじめとする、生成型の人工知能(AI)テクノロジーを安全に発展させていく必要があるとした上で、新たな規制に向けた草案を公開した。
同政府は、ユーザーエクスペリエンスの向上や、情報へのより容易なアクセスを実現するためのAIアルゴリズムの革新的な利用を支持している一方、その種のアプリケーションの発展は乱用につながりかねないとしている。中国サイバースペース管理局(CAC)は、そうしたツールやデータリソースが安全かつ確実に利用されることを重視するべきだと述べた。
CACは草案を同局のウェブサイトで公開し、生成型AIのアルゴリズムの健全かつ持続的な発展を推進するために規制が必要だと述べた。
中国国営メディアの環球時報によると、規制案では、運営者はアプリケーションを、サービスの一般提供前に監督機関に提出し、「安全性の評価」を受けることが求められる。また運営者は、AIアルゴリズムやデータを不正競争に利用しないよう求められるという。
CACの草案では、生成型AIアプリケーションが生成できるコンテンツの種類といった順守すべき指針も定められている。これらによって、情報の正確さが保証されるとともに、デマの拡散が防止されると同局は述べた。
同草案については一般からの意見が募集されており、その期限は5月10日までとなっている。
今回の動きは、米政府がAIの説明責任に関する意見を一般から求めていると発表した翌日のことだ。米商務省の電気通信情報庁(NTIA)はこのフィードバックが、AIの監査や、リスクと安全性の評価、認証、AIシステムへの信頼を確立するツールをサポートする政策の指針になると述べた。
NTIAのAlan Davidson長官は「責任能力を有するAIシステムは大きな利益をもたらす可能性を秘めているが、それは起こり得る結果や害に対してわれわれが対処する場合にのみ言える話だ。このようなシステムが潜在能力を完全に発揮する上で、企業と消費者はシステムを信頼できる必要がある」と述べた。
NTIAへのフィードバックの提出期限は6月10日となっている。
生成型AIに対するある種の統制を得ようとする中国と米国のこうした取り組みの背景には、ChatGPTのような生成型AIアプリケーションへの関心が高まり続けているという状況がある。騰訊(テンセント)や阿里巴巴(アリババ)、Google、Microsoftを含む、両国市場の主要企業は、AIモデルを提供したり、自社製品に統合したりしている。