ブロードコム、ヴイエムウェアの現状を説明–ライセンス変更などにも言及

今回は「ブロードコム、ヴイエムウェアの現状を説明–ライセンス変更などにも言及」についてご紹介します。

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本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 Broadcomは8月14日、日本およびアジア太平洋地域(APJ)のメディア向けに、2023年11月に買収したVMwareのビジネスの現状について説明した。ライセンスなどの大きな変更について一部の顧客やパートナーから懸念があったとし、「性急に進めていた点もあった。丁寧に説明し、懸念を払しょくしたい」(バイスプレジデントのPrashanth Shenoy氏)とした。

 Broadcomは、2022年5月にVMwareを約610億ドルで買収することを発表。2023年11月に買収を完了した。プレジデント 最高経営責任者(CEO)のHock Tan氏は、買収完了後のブログで、VMwareの買収が「世界を主導するインフラストラクチャー技術企業の確立に向けた新しい重要なステップ」とし、ITインフラソリューションの「VMware Cloud Foundation」(VCF)を中心に投資を強化するなどの方針を表明していた。

 APJメディア向けの説明で、VCF部門 プロダクトマーケティング担当バイスプレジデントのPrashanth Shenoy氏は、まず買収以前より数百の顧客の最高経営責任者(CEO)や最高情報責任者(CIO)らと面会し、買収完了後の3つの基本方針として(1)抜本的な簡素化を図ること、(2)イノベーションに投資をすること、(3)エコシステムを強化すること――を決定したという。

 Shenoy氏は、「顧客がVMwareに求めているのは、プライベート/ハイブリッドクラウドへのフォーカスと、適切なアプリケーションを適切に稼働させるためのインフラストラクチャー、セキュリティとレジリエンスになる。既存の複雑化したITインフラでは、コストが増大するだけでなく、ビジネス価値の提供やシステムの構築や提供のスピードも遅くなり、パブリッククラウドのコストも上昇し続けている。また、セキュリティとレジリエンスの向上も大きな課題になっており、われわれは進化し続けるITインフラを一貫性のあるプラットフォームとして提供する必要性を痛感していた」と述べた。

 Shenoy氏は、そのためにVMwareのビジネスモデル自体を根本的に変更する必要があったと続けた。同氏によれば、ライセンス関連では、VMwareが今後も最新のテクノロジーとソリューションを顧客に提供し続ける上で、恒久的なライセンスの販売からサブスクリプションモデルへの変更が必須だったという。

 「顧客およびパートナーが今後も長期に渡って安心してソフトウェアを活用できるよう常に最新の機能やサポートを継続して提供していけることが重要になる。エンタープライズ向けソフトウェアの領域では、われわれのサブスクリプションモデルへの移行が恐らく最も遅いだろう。サブスクリプションモデルへの移行は、買収の数年前から進めていたが、Broadcomの買収によって加速することになった」(Shenoy氏)

 また、従来のVMwareの製品ポートフォリオが市場動向に合致していなかった点もあるという。同社は、統合インフラ製品としてVCFを提供していたが、サーバーやネットワーク、ストレージなどITインフラ領域ごとにも製品を手掛けており、組織構成もこれに準じていた。Shenoy氏は、「かつてのITインフラ環境もそうだったが、それに合わせてコンポーネントの製品を提供しており、それはすなわち価値提供が遅くなり、変革のボトルネックになっていた。買収後にコンピュート、ストレージ、ネットワーク、運用管理を組織も含めて一体化し、これにより一貫性のある価値と体験を顧客に提供できるようになった」と説明する。

 さらに、買収時点で8500種類以上ものSKUが存在し、製品も168種類に上っていたという。Shenoy氏は、「一見すると豊富な選択肢と柔軟性を提供しているように映るが、極めて複雑であり、顧客にとって本当に価値があるものになっているかが不明だった」と話す。このため基本の製品ポートフォリオを大規模環境向けのVCFと、中小規模向けの「VMware vSphere Foundation」に刷新した。「顧客の99%がこの変更に満足している」(Shenoy氏)という。

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