Docker Desktop 4.35正式版登場。Appleシリコン専用のハイパーバイザ採用でmacOSでの性能向上。ターミナル機能やボリュームのクラウドバックアップも正式版に

今回は「Docker Desktop 4.35正式版登場。Appleシリコン専用のハイパーバイザ採用でmacOSでの性能向上。ターミナル機能やボリュームのクラウドバックアップも正式版に」についてご紹介します。

関連ワード (具体的、処理、組織等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、Publickey様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


Docker社は、WindowsやMacの上にDockerコンテナ環境を簡単に導入できる「Docker Desktop」の最新版となる「Docker Desktop 4.35」正式版をリリースしました。

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macOSでの性能が大幅に向上

Docker Desktop 4.35では、コンテナ環境に最適化されたAppleシリコン専用の仮想化ハイパーバイザ「Docker VMM(Virtual Machine Manager)」がベータ版として搭載されました。

Docker DesktopはmacOS上での性能向上を目的に、当初採用していた仮想化ハイパーバイザーのQEMMからApple製のApple Virtualization Frameworkへと変更を行ってきました。今回それがさらにDocker VMMへとアップデートされることになるわけです。

Docker VMMは仮想化レイヤとLinuxカーネルの両方の最適化を行うことで、Apple Virtualization Frameworkと比べて大幅な性能向上を実現したと説明されています。

具体的には、コールドキャッシュを使用した場合に、Apple Virtualization Frameworkを使用した場合と比較して大容量の共有ファイルの操作が2倍速になり、ウォームキャッシュを使用した場合にはパフォーマンスが最大25倍向上し、Macのネイティブな処理を上回ることさえあるとのことです。

これによりコンテナ環境を用いる開発者にとって、さまざまな処理を繰り返し行う場面で大幅な性能向上を体験できるとしています。

ターミナル機能やボリュームバックアップが正式版に

Docker Desktop 4.32でベータ版として統合されたターミナル機能が、今回のバージョンで正式機能として統合されました。これにより、Docker Desktopの単一のウィンドウ内でGUIの操作とコマンドラインでの操作が両方できるようになりました。

同じくDocker Desktop 4.32でベータ版として統合されたVolumeバックアップ機能も正式版となりました。Dockerコンテナのボリュームをローカルファイルにエクスポートしたりクラウドにバックアップしたりできます。

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また、Red Hat Enterprise Linux環境に簡単にインストール可能な「 Docker Desktop for Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 」も正式版としてリリースされ、RHELにおいてもDocker Desktopを用いたコンテナ環境での開発を始めやすくなっています。

その他の詳細は「Docker デスクトップ 4.35: 組織のアクセストークン、Docker ホーム、ボリュームのエクスポート、Docker Desktop のターミナル」をご覧ください。

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