市の現実的な問題を解決するオハイオ州コロンバスを「スマートシティ」に変えたテクノロジーたち
今回は「市の現実的な問題を解決するオハイオ州コロンバスを「スマートシティ」に変えたテクノロジーたち」についてご紹介します。
関連ワード (Siemens、オハイオ、スマートシティ、ディスプレイ、バズ、自動運転、駐車場等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
2015年、米国運輸省はSmart City Challenge(スマートシティ・チャレンジ)を主催した。米国全土の中規模都市から、データとテクノロジーを活用したスマートモビリティシステムに関する先進的な構想を募集するコンテストだ。全米から78の都市が応募し、オハイオ州コロンバス市が優勝した。
2016年、人口100万人弱のコロンバス市は、その構想を実現するための資金となる連邦助成金5000万ドル(約55億8000万円)を優勝賞金として受け取った。そのうち4000万ドル(約44億6000万円)は米運輸省、1000万ドル(約11億2000万円)はPaul G Allen Family Foundation(ポール・G・アレン・ファミリー財団)が出資している。
構想を実現するためのこのプログラムは2021年6月中旬に終了したが、コロンバス市は今後も同市の財源を使ってテクノロジーの統合を進めて「協働イノベーションの実験都市」としての役割を続け、社会問題に取り組んでいくことを発表した。とはいえ、これは具体的にはどういうことなのだろうか。
コロンバス市の「スマートシティ」は、トヨタが富士山麓で建設を急ピッチで進めている実証実験の街「ウーブン・シティ」とはまったく異なるものだ。そもそも、コロンバス市はウーブン・シティのようなものを目指しているのではない。
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Smart Columbus(スマート・コロンバス)構想の担当者であるMandy Bishop(マンディ・ビショップ)氏は、TechCrunchに次のように説明する。「私たちは、単にテクノロジーの実用化を目指してテクノロジーを導入しているのではありません。モビリティや交通についてコロンバス市が抱えている問題に注目し、それらの問題の一部に集中して取り組むためにコンテストの賞金を使っています」。
同市が抱える問題には、各種モビリティへのアクセシビリティの欠如、公共交通機関では十分にカバーされていないエリアがあること、駐車スペースに関する課題、運転マナーの悪さのせいで衝突事故が多発していることなどが挙げられる。ご推察のとおり、多くのスタートアップがこれらの問題を解決すべく取り組んでいる。本稿では、そのようなスタートアップが提供しているソリューションについて紹介する。
Etch(エッチ)は、コロンバス市を拠点とし、地理空間ソリューションを提供するスタートアップである。2018年に創業したばかりの同社にとって、スマート・コロンバス構想への参加は本格的な経験を積む機会となった。同社は、バス、配車サービス、カープール、マイクロモビリティ、個人用の乗り物を組み合わせてオハイオ州の中心部を移動するルートを検索するためのマルチモーダル交通アプリ「Pivot」を開発した。
EtchのCEO兼共同創業者のDarlene Magold(ダーリーン・マゴールド)氏はTechCrunchに次のように説明する。「コミュニティのみなさんに、どんな交通手段が使えるのかを伝えること、そして、コストや他の条件に応じてその手段を並び替えるオプションを提供することは、当社のミッションの一部でした」。
Pivotアプリは、OpenStreetMapやOpenTripPlannerなどのオープンソースツールを基に構築されている。EtchはOpenStreetMapを使って、特定のエリアの現在状況に関してコミュニティからクラウド経由で集まる最新情報を取得する。これは、Wazeに似た仕組みだ。OpenTripPlannerは、異なるモビリティ別にルートを組み立てるのに使われる。
「当社のアプリはオープンソースであるため、Uber(ウーバー)やLyft(リフト)をはじめとする他のモビリティサービスと統合することによって、個人用の乗り物(所有している場合)以外にどんな交通手段が使えるのかを可視化する点で、ユーザーに多くのオプションを提供できます。このアプリによって、バスの現在地やスクーターの場所をリアルタイムで把握できるため、移動することや複数の交通手段を使うこと、Uberの利用、自転車やスクーターのレンタルにまつわる心配事を減らすことができます」。
前述の連邦助成金のうち125万ドル(約1億4000万円)が投じられたPivotアプリは、現在までに3849回ダウンロードされている。コロンバス市はPivotアプリの開発と利用促進のための資金を引き続き提供していく予定だ。
コロンバス市は、スマート・コロンバス構想の既存の運用システムをさらに発展させるために、スマート化向けの組み込みソフトウェアを提供するPillar Technology(ピラー・テクノロジー)を採用した。同社は2018年にAccenture(アクセンチュア)によって買収されている。2019年4月には、コロンバス市のモビリティ関連データ(2000のデータセットと209のビジュアルデータを含む)をホストするために1590万ドル(約17億7000万円)をかけて開発されたオープンソースプラットフォームが始動した。
「このプロジェクトは最低でも2022年1月まで続く予定です。コロンバス市は今後も、モビリティや交通に関する事例を積み上げて、運用システムの価値と活用方法をさらに明確にしていきます」とビショップ氏は語る。
スマート・コロンバス運用システムは、既存のデータセットに新たなデータを追加するよう他の企業を招待している。また、衝突率を低下させる方法や、駐車スペースを最適化する方法などの課題に関するソリューションをクラウドソーシングで募集している。
ParkMobile(パークモバイル)は、スマートパーキングのソリューションを提供するアトランタ拠点のスタートアップだ。スマート・コロンバス構想では、駐車スペースを探し回ることを防ぐことによって渋滞と大気汚染の軽減を目指すイベント駐車場管理アプリ「Park Columbus(パーク・コロンバス)」を開発した。ユーザーは駐車場の検索、予約、支払すべてをアプリ内で完結できる。
コロンバス市の広報担当者によると、スマート・コロンバス構想のイベント駐車場管理アプリは、ParkMobileの既存ソリューションを強化する形で開発されたという。130万ドル(約1億5000万円)が費やされたこのアプリは、2020年10月から2021年3月までの期間に3万回以上ダウンロードされた。同アプリには今後、予測分析テクノロジーによって路上駐車スペースを表示する機能が追加される予定で、コロンバス市は引き続き同アプリに資金を提供していく予定だ。
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Smart Mobility Hubs(スマート・モビリティ・ハブ)は、都市の風景になじむメディアディスプレイを開発するOrange Barrel Media(オレンジ・バレル・メディア)が設計したインタラクティブなデジタルキオスク端末だ。コロンバス市内で使える交通手段のオプションを1か所に集めて表示するこのキオスクは、Pivotアプリを物理的な端末にしたようなもので、キオスクから操作することも可能だ。無料Wi-Fiを提供したり、レストラン、店舗、アクティビティの一覧を表示したりするこのキオスク端末の開発にも、連邦助成金のうち130万ドル(約1億5000万円)が投じられた。
Orage Barrel Mediaは、コミュニティの情報を表示するこのようなキオスク端末から、広告やアートを表示するものまで、さまざまなディスプレイを提供している。スマート・コロンバス構想によると、同社のキオスク端末は6か所に配置され、2020年7月から2021年3月までの期間に6万5000回以上利用されたとのことだ。同市はまた、パンデミック後には利用回数が劇的に増加すると見込んでいる。このキオスク端末には、同市が展開する自転車シェアプログラム「CoGo(コーゴー)」も組み込まれている。CoGoでは、ペダル自転車、電動自転車、駐輪スタンド、ドックレススクーターシェアサービスと自転車シェアサービス専用の駐輪スペース、配車サービスの乗降車エリア、カーシェア用駐車場、EV充電ステーションに関する情報を入手できる。
オハイオ州には他州に比べて運転マナーが悪いドライバーが多い。オハイオ州の高速道路パトロール隊が2021年発表した、州内における不注意運転に関するデータによると、2016年以降、不注意運転に起因する衝突事故が7万件発生しており、そのうち2000件以上が重傷事故もしくは死亡事故だという。コロンバス市は、2019年にとある保険会社が発表した、全米で運転マナーが悪い都市ランキングで第4位にランクインしたことがある。
コロンバス市がコネクテッド・ビークルの実証実験を行ってみたくなったのは、それが原因かもしれない。2020年10月から2021年3月にかけて、コロンバス市は、ビークルツーインフラストラクチャー(自動車と路上の通信設備との間で情報をやり取りすること、V2I)およびビークルツービークル(異なる自動車間で情報をやり取りすること、V2V)を実現するための車内用および路上設置用ユニットを提供するSiemens(シーメンス)と提携した。また、Kapsch(カプシュ)とDanlaw(ダンロー)といった企業も路上設置用ユニットを提供した。コネクテッド・ビークルは他の自動車および85か所の交差点(このうち7か所はオハイオ州中心部で衝突率が非常に高い交差点)に設置されたユニットに対して「話す」ことができる。このプロジェクトには、1130万ドル(約12億6000万円)が投じられた。
「このコネクテッド・ビークル環境の応用方法として、赤信号による警告、スクールゾーンの通知、交差点内での衝突警告、貨物車両や公共交通車両の信号優先通過など、11種類のさまざまな機能を考えました」とビショップ氏は説明する。
「住民が100万人あまりの地域に1100台の自動車を配置しました。そのため、衝突率が下がることは期待していませんでしたが、コネクテッド・ビークル環境から発信される信号無視防止のための警告をドライバーが活用しているのを見ることはできました。その結果、運転マナーの向上が見られており、長期的には路上の安全性を効果的に改善することにつながると期待しています」とビショップ氏は語る。
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スマート・コロンバス構想の自律運転車によるシャトルバスサービス「Linden LEAP(リンデン・リープ)」には230万ドル(約2億6000万円)が投じられ、2020年2月から2021年3月まで数回の休止期間をはさみながら運用された。開始当初は、リンデン地区の4つの停留所を2台のシャトルバスが運行して、公共交通機関によって十分にカバーされていないコミュニティに交通サービスを提供した。開始からわずか2週間後に、時速25マイル(約40キロメートル)ほどで走行していた自律運転バスが急停止して、乗客が何らかの原因により座席から投げ出されてしまったため、運行は停止された。そうこうしているうちにパンデミックが発生し、人を運ぶサービスの需要がなくなってしまったため、Linden LEAPは、2020年7月から2021年3月までの期間に、3598件の食材配達と13万件の出前サービスをこなした。
コロンバス市は、連邦助成金が終了した今、この自律運転シャトルバスサービスに資金を出し続ける予定はないという。
ビショップ氏は次のように説明する。「コロンバス市には、公共交通機関を運用してきた実績があまりありません。そのため、コネクテッド環境、自律運転、電気自動車に関する技術を公共交通機関に今後どのように組み込んでいくのか、中央オハイオ交通局(CoTa)の計画を注意深く見守りたいと思います。コロンバス市としては、次の取り組みは民間企業によるものになること、そして、最終的には交通局の主導へと切り替わっていくことを期待しています」。
フランス発のスタートアップであるEasy Mile(イージー・マイル)の広報担当者は、同社が前述の自律運転シャトルバスにレベル3の自律運転技術を提供したと発表している。Society of Automobile Engineers(米国自動車技術者協会)によると、レベル3の自律運転は、運転席に人間のドライバーが座ることが依然として求められるレベルだという。
コロンバス市と自律運転技術との中途半端な関係はもともと、2018年末にスマート・コロンバス構想がDriveOhio(ドライブオハイオ)およびMay Mobility(メイ・モビリティ)と提携して、同市初の自律運転シャトルバスサービスであるSmart Circuit(スマート・サーキット)を開始したときに始まった。シオトマイル地区の中心部に設けられた全長1.5マイル(約2.4キロメートル)のルートを走るSmart Circuitは、2019年9月までの期間に、特定の文化的な名所への無料乗車サービスを1万6000回提供した。
Smart Circuitにかかった費用はわずか50万ドル(約5600万円)ほどだったが、コロンバス市は、自律運転シャトルバスプログラム全体を総合的に開発するために、さらに追加で40万ドル(約4500万円)を投じた。
女性が創業したテック企業であるKaizen Health(カイゼン・ヘルス)が最初のアプリケーションを開発したのは、健康上の問題で治療に通う必要がある人々が利用できる交通手段が少ないことへの不満がきっかけだった。シカゴを拠点とする同社は、妊婦とその家族が救急時以外のときに利用できるマルチモーダルな病院搬送サービスを簡単に手配できる同社のモデルを応用してアプリを開発した。
2019年6月から2021年の1月の期間にスマート・コロンバス構想の助成金から130万ドル(約1億5000万円)が投じられたこのアプリの利用者は、パンデミックのせいでわずか143人にとどまったが、病院への移動に利用された回数は800回以上、薬局、食料品店、他のサービスを受けるために利用された回数は300回以上にのぼった。このアプリが導入された年にオハイオ州で生まれた新生児1000人あたり平均6.9人が死亡したことを考えると、スマート・コロンバス構想に参加しているメディケイド対象医療機関が、このようなモバイルアプリの導入を含め、非救急時の病院搬送サービスを近代化しようとしていることは、良い傾向だ。
最後に挙げるプロジェクトでコロンバス市が手を組んだテック企業はAbleLink(エイブルリンク・テクノロジー)のWayFinder(ウェイファインダー)という、デンバー発の企業だ。どこで曲がるかを非常に詳細に指示してくれるナビゲーションアプリを、特に認知障がいを持つ人々向けに開発するために、Mobility Assistance for People with Cognitive Disabilities(認知障がい者へのモビリティ支援、MAPCD)に関する研究がWayfinderと共同で実施され、認知障がい者がさらに安全に自立行動の範囲を広げられるようになった。
このパイロットプロジェクトには、2019年4月から2020年4月の期間に約50万ドル(約5600万円)が投じられた。31人がこのアプリを実際に使って、公共交通機関の使い勝手が向上するのを感じた。コロンバス市の広報担当者によると、同市は現在、パートナー企業各社とともに、このアプリプロジェクトを継続していく方法を探っているとのことだ。
スマート・コロンバス構想が注力したもう1つの分野は、電気自動車(EV)の導入と充電インフラストラクチャーだった。ポール・G・アレン・ファミリー財団と、オハイオ州の電力会社AEP Ohio(AEPオハイオ)が拠出した資金がインセンティブとして使われて、集合住宅、職場、公共の場所への充電ステーション設置が進んだ。その結果、900か所のEV用充電ステーションを設置するというスマート・コロンバス構想の目標が達成され、同時に、新車販売台数に占めるEVの割合が2019年11月に2.34%に達し、その割合を1.8%にするという目標も達成された。
「将来的には、今後も継続していくテクノロジーやサービスにより、住民が直面している問題がコミュニティにとって理にかなった仕方で解決されていくと思う」とビショップ氏は語った。
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画像クレジット:Smart Columbus
【原文】
The U.S. Department of Transportation launched a Smart City Challenge in 2015, which asked mid-sized cities across the country to come up with ideas for novel smart transportation systems that would use data and tech to improve mobility. Out of 78 applicants, Columbus, Ohio, emerged as the winner.
In 2016, the city of just under a million residents was then awarded a $50 million grant to turn its proposal into a reality. $40 million came from the DOT, and $10 million from the Paul G. Allen Family Foundation.
In mid-June, the program ended, but Columbus said the city would continue to work as a “collaborative innovation lab,” using city funds to integrate technology to address societal problems. But what does that mean in reality?
Columbus’s ‘Smart City’ looks nothing like the rapidly developing prototype Toyota is developing, Woven City, at the base of Mount Fuji in Japan, but it’s not supposed to.
“We really focus on not just demonstrating technology for technology’s sake, but to look at the challenges we are facing in our city around mobility and transportation and use our award to focus on some of those challenges,” Mandy Bishop, Smart Columbus program manager, told TechCrunch.
Those challenges involve lack of accessibility to mobility options, areas underserved by public transit, parking challenges, and terrible drivers with high collision rates. As you might expect, a lot of startups are involved in solving those challenges. Here’s who’s involved and what they bring to the table.
The Pivot app, built by Etch
Etch is a Columbus-based geospatial solutions startup. Founded in 2018, the company cut its teeth with Smart Columbus, creating a multimodal transport app that helps users plan trips throughout central Ohio using buses, ride hailing, carpool, micromobility or personal vehicles.
“The mobility problem in Columbus is access to mobility and people not understanding or knowing what options are available to them,” Darlene Magold, CEO and co-founder of Etch, told TechCrunch. “Part of our mission was to show the community what was available and give them options to sort those options based on cost or other information.”
The app is based on open-source tools like OpenStreetMap and OpenTripPlanner. Etch uses the former to get up-to-date crowdsourced information from the community about what’s happening in a given area, similar to Waze. The latter is used to find itineraries for different forms of mobility.
“Because we are open source, the integration with Uber, Lyft and other mobility providers really gives users a lot of options so they can actually see what mobility options are available, other than their own vehicle if they have one. It takes away that anxiety of traveling and using that mixed mode of travel, knowing in real time where the bus is or where to find a scooter, and like using Uber or renting a bike or scooter.”
$1.25 million of the total federal funds went to the Pivot app, which has 3,849 downloads to date, and the city will continue to fund the development and use of Pivot.
Smart Columbus Operating System, made by Pillar Technology
Columbus hired local smart embedded software company Pillar Technology, which was acquired by Accenture in 2018, to further develop the existing Smart Columbus operating system. The $15.9 million open source platform that hosts the city’s mobility data, including over 2,000 datasets and 209 visualizations, launched in April 2019.
“The program will continue through at least January 2022 as Columbus works to develop mobility and transportation use cases and further define the value and use of the operating system,” said Bishop.
The Smart Columbus OS invites others to add their data to the set while also calling for crowdsourced solutions to problems like how to bring down crash rates or how to optimize city parking.
Park Columbus, made with ParkMobile
ParkMobile is an Atlanta-based provider of smart parking solutions. For Smart Columbus, the startup created Park Columbus, an event parking management app, to help free up traffic and pollution from cars circling around looking for parking. Users can find, reserve and pay for parking all on the app.
Smart Columbus’s event parking management program built enhancements within ParkMobile’s existing offering, according to a spokesperson for the city. The $1.3 million project had over 30,000 downloads from October 2020 to March 2021. The city will continue to fund the app which will also display on-street parking via predictive analytic technology.
Smart Mobility Hubs, built by IKE Smart City
The Smart Mobility Hubs are interactive digital kiosks designed by IKE Smart City, a company that builds media displays to integrate into urban landscapes. The hubs bring the city’s transportation options together at a single location, like a physical manifestation of the Pivot app, which can actually also be accessed via the kiosks. The kiosks, which took another $1.3 million chunk out of the total federal grant pool, also have free WiFI and listings of restaurants, shops and activities.
IKE Smart City’s kiosks can be found in cities like Denver, San Antonio and St Louis, and they display detailed, geo-located listings of restaurants, shops, activities, services and resources in real time. According to Smart Columbus, the kiosks, placed at six key locations, had over 65,000 interactions from July 2020 to March 2021, but the city hopes that number will drastically increase in the post-pandemic era. The hubs also include the city’s bike share program, CoGo, which offers both pedal and e-bikes, bike racks, designated dockless scooter share and bike share parking, rideshare pickup and drop off zones, car sharing parking and EV charging stations.
Connected vehicle environment, in partnership with Siemens
Ohio has some of the worst drivers in the nation. This year, the state highway patrol released details about distracted driving in the state, and found 70,000 crashes attributed to distracted driving since 2016, with more than 2,000 involving serious injuries or fatalities. In 2019, an insurance agency rated Columbus the fourth worst driving in the country .
This might explain why the city wanted to experiment with connected vehicles. From October 2020 to March 2021, Columbus partnered with Siemens who provided both onboard and roadside units in creating a Vehicle-to-Infrastructure (V2I) and Vehicle-to-Vehicle (V2V) environment. Kapsch and Danlaw also provided roadside units. Connected vehicles would “talk” to each other and to 85 intersections, seven of which have the highest crash rates in central Ohio. The project cost about $11.3 million.
“We were looking at 11 different applications including red light signal warning, school zone notifications, intersection collision warning, freight signal priority and transit signal priority, using the connected vehicle technology,” said Bishop.
“We deployed about 1,100 vehicles in a region that has about a million residents, so we did not anticipate seeing a decreased crash rate, but we did see drivers using the signals coming from the connected vehicle environment to not run traffic signals, so we’re really seeing improvements in driver behavior, which ultimately we would anticipate long term to effectively improve safety.”
Linden LEAP, made by Easy Mile
Smart Columbus’s autonomous shuttle service, the Linden LEAP, cost about $2.3 million and ran from February 2020 until March 2021, with some breaks in between. Initially, two shuttles hitting four stops operated in the Linden neighborhood to provide transportation to underserved communities. That only lasted about two weeks before a passenger was somehow thrust from their seat when the vehicle, going no more than 25 miles per hour, stopped short. Then the pandemic happened, and it was a human shuttle service no longer. From July until the end of the program, the Linden LEAP pivoted to deliver 3,598 food pantry boxes or almost 130,000 meals.
The city will not continue to pay for the autonomous shuttle service now that federal funding has ended.
“The city is not historically a transit operator, so we’re really staying close to how CoTa looks to incorporate connected and autonomous and electric technology into their fleets moving forward,” said Bishop. “Our anticipation is that the next demonstrations would be private sector led or ultimately led by our transit authority.”
French startup Easy Mile ran the Level 3 autonomous technology behind the shuttle, according to a spokesperson for the company. The Society of Automobile Engineers describes Level 3 as still requiring a human operator in the driver’s seat.
Columbus’s dalliance with autonomy initially began in late 2018 when Smart Columbus partnered with DriveOhio and May Mobility to launch the Smart Circuit , the city’s OG self-driving shuttle. The shuttle ran a 1.5 mile route circling the Scioto Mile downtown, giving out over 16,000 free rides to certain cultural landmarks until September 2019.
Smart Circuit only cost about $500,000, but the city spent another $400,000 on general development for the entire autonomous shuttle program.
Correction: A previous version of this article named Orange Barrel media as the tech partner behind the Smart Mobility Hubs. Orange Barrel is a sister company to IKE Smart City.
Prenatal Trip Assistance, built by Kaizen Health
Kaizen Health, a woman-owned technology firm, built its initial application after being dissatisfied with transportation options available to people undergoing health treatments. The Chicago-based company applied its model of streamlining the experience of ordering non-emergency, multimodal medical transportation for pregnant women and families.
The program got $1.3 million in Smart Columbus funds from June 2019 to January 2021, but only had about 143 participants due to the pandemic, but that includes over 800 medical care trips and over 300 pharmacy, grocery or other service-related trips. In a state that averaged 6.9 deaths for every 1,000 babies the year this program began, it’s a good thing the participating Medicaid managed care organizations are now modernizing how they deliver non-emergency transportation services, including access to such a mobile application.
Mobility assistance for people with cognitive disabilities, in partnership with Wayfinder
The tech partner for the final project was AbleLink Technology’s Wayfinder out of Denver. The Mobility Assistance for People with Cognitive Disabilities (MAPCD) study worked with Wayfinder to create a highly detailed, turn-by-turn navigation app specifically built for those who have cognitive disabilities, making it safer for those people to be more independent.
The pilot cost nearly $500,000 and lasted from April 2019 to April 2020. Thirty-one participants used the app to get more comfortable using public transport. According to a spokesperson for the city, Columbus is working with potential partners to find a way to sustain the program.
Looking toward the future
One of the focuses of Smart Columbus was also electric vehicle adoption and charging infrastructure. The money from the Paul G. Allen Family Foundation and AEP Ohio, the state’s utility provider, helped incentivize and encourage multiunit dwellings, workplaces and public sites to install charging stations. Smart Columbus exceeded its goal of 900 EV charging stations, as well as its goal for 1.8% of new car sales to be electric, reaching 2.34% in November, 2019.
“In the future I think something that’s here to stay is really ensuring that we’re solving resident challenges in a way that makes sense for our community,” said Bishop.
Corrections: Kapsch and Danlaw also provided roadside units for the connected vehicle project.
The technology partner for MAPCD has been updated.
(文:Rebecca Bellan、翻訳:Dragonfly)