ニール・ヤング、人気ポッドキャスターによるコロナ誤情報に抗議してSpotifyから楽曲を引き上げると宣言

今回は「ニール・ヤング、人気ポッドキャスターによるコロナ誤情報に抗議してSpotifyから楽曲を引き上げると宣言」についてご紹介します。

関連ワード (影響力、批判的、発言等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


ミュージシャンのNeil Young(ニール・ヤング)氏は、Spotify(スポティファイ)とポッドキャスターのJoe Rogan (ジョー・ローガン)氏との独占契約が反ワクチン運動を助長しているという懸念から、同ストリーミングサービスから自身の音楽カタログを引き上げると宣言した。

ヤング氏はマネージャーとレコード会社に宛てたオープンレターで「今日すぐにSpotifyに、私の音楽はすべて彼らのプラットフォームから削除するよう伝えてほしい。Spotifyは私かローガン、どちらかを選ばなければならない。両方はあり得ない」と書いている。その後削除された内容を、Rolling Stoneが報じた。

「Spotifyで独占的に配信されているJRE(Joe Rogan Experience)は、世界最大のポッドキャストであり、多大な影響力を持っている。Spotifyにはプラットフォーム上での誤情報の拡散を緩和する責任があるが、今のところ、誤った情報に関するポリシーというものがない」とも。

Spotifyは、2020年に「The Joe Rogan Experience(ジョーローガン・エクスペリエンス)」の独占配信権を1億ドル(約113億9000万円)以上の価格で購入した。しかし、ローガン氏がトランスフォビア的な発言をしたり、トランスジェンダーコミュニティに批判的なゲストを招いたりしていることが話題になるなど、契約後、Spotifyは人気ポッドキャスターである同氏との関係をめぐる批判にさらされている。

2022年1月初めには、ローガン氏がTwitter(ツイッター)から追放されたウイルス学者、Robert Malone(ロバート・マローン)博士をゲストに迎え、新型コロナウイルスに関する誤った情報を広めたことを受けて、約300人の医療専門家からなるグループがSpotifyに公開書簡を提出し、誤情報に関するルールを導入するよう求めた。

「マローン博士は、JREのプラットフォームを利用して、新型コロナワクチンに関するいくつかのデマや、社会的リーダーが国民を『催眠術にかけている』という根拠のない説など、数々の無根拠な主張をさらに広めました」とその書簡には書かれている。

「これらの発言の多くはすでに否定されており、信憑性のないものです。特にマローン博士は、パンデミック政策をホロコーストと比較した最近のJREのゲスト2人のうちの1人です。これらの行動は、不適切で攻撃的であるだけでなく、医学的にも文化的にも危険なものです」。

ローガン氏はパンデミックを通して、科学的なコンセンサスに疑問を投げかけ、健康な若年層にワクチン接種を思いとどまるよう勧めたり、FDAが一般市民に注意を促している動物用医薬品で、ローガン氏が自身のコロナ治療に使用したイベルメクチンを推奨したりしている。

ニール・ヤング氏がSpotifyから自身の楽曲を削除すると宣言したことで、他のエンターテインメント関係者からも圧力がかかるかどうかはわからないが、今回の発言により、Spotifyの誤情報に対する姿勢の甘さに注目が集まっていることは確かだ。同社はローガン氏と契約した後も、世界で最も再生されているポッドキャストとの独占的な関係を他のコンテンツと同様に扱っていた。

今やSpotifyは、どのコンテンツに対価を支払い、宣伝するかという編集上の決定には、特にそのコンテンツが公衆衛生上の危機に寄与する場合には、さらなる責任が伴うという現実を突きつけられているのかもしれない。

画像クレジット:Matthew Baker / Contributor / Getty Images


【原文】

Neil Young is threatening to pull his music from Spotify over concerns that the company’s exclusive deal with podcaster Joe Rogan is helping fuel the anti-vaccine movement.

“I want you to let Spotify know immediately TODAY that I want all my music off their platform. They can have Rogan or Young. Not both,” Young wrote in a since-deleted open letter viewed by Rolling Stone.

“… JRE, which is hosted exclusively on Spotify, is the world’s largest podcast and has tremendous influence. Spotify has a responsibility to mitigate the spread of misinformation on its platform, though the company presently has no misinformation policy.”

Spotify bought exclusive rights to the Joe Rogan Experience in 2020 in a deal worth north of $100 million. The company has faced criticism over its relationship with its star podcaster for a number reasons since the ink dried on the deal, including controversies over Rogan’s penchant for making transphobic remarks and hosting guests critical of the transgender community.

Earlier this month, a coalition of nearly 300 medical professionals penned an open letter to Spotify urging the company to implement rules around misinformation after Rogan hosted Dr. Robert Malone, a virologist banned from Twitter for spreading misinformation about COVID-19.

“Dr. Malone used the JRE platform to further promote numerous baseless claims, including several falsehoods about COVID-19 vaccines and an unfounded theory that societal leaders have “hypnotized” the public,” that letter reads.

“Many of these statements have already been discredited. Notably, Dr. Malone is one of two recent JRE guests who has compared pandemic policies to the Holocaust. These actions are not only objectionable and offensive, but also medically and culturally dangerous.”

Rogan has sowed doubt about scientific consensus throughout the pandemic, discouraging young, healthy people from getting vaccinated and promoting Ivermectin, a veterinary drug the FDA cautioned the public against that Rogan used to treat his own case of COVID.

Whether Neil Young’s threat to pull his catalogue from Spotify inspires more public pressure from other figures in the entertainment world remains to be seen, but the comments are certainly drawing attention to the tech company’s lax attitude toward misinformation. Even after signing the deal with Rogan, the company likened its exclusive relationship with the world’s most popular podcast to any other content it hosts.

Now, reality might be setting in for Spotify that making editorial decisions over what content to pay for and promote comes with additional responsibility, particularly when that content contributes to a public health crisis.

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Aya Nakazato)

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