テクノロジー大手に対する聴聞を重ねた米上院がネット上の子どもの安全を護る法案の審議へ
今回は「テクノロジー大手に対する聴聞を重ねた米上院がネット上の子どもの安全を護る法案の審議へ」についてご紹介します。
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本記事は、TechCrunch様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
昨年、Facebookの元社員Frances Haugen氏が同社の内部文書の集積をリークし、Instagramのようなアプリがティーンにとって有害であることを明らかにした。これらの暴露事件により、インターネットの子どもに対する安全性をめぐる上院のヒアリングが5回行われ、TikTokやSnap、YouTube、Instagram、Facebookなどの役員が証言した。
その結果として上院議員のRichard Blumenthal氏(民主党-コネチカット州)とMarsha Blackburn氏(共和党-テネシー州)が本日(米国時間02/16)、法案Kids Online Safety Act(児童のオンライン安全法, KOSA)を提出した。この法律は、ソーシャルメディア企業が①16歳未満のユーザーが自分の情報を護れて、②常習癖に導くような機能を無効にし、③アルゴリズムによる推奨を拒否し、④子どものソーシャルメディアの利用を親がもっとコントロールでき、⑤ソーシャルメディアのプラットホームは年1回の外部監査により若年層へのリスクを評価し、また⑥学術機関や市民団体などが企業のデータを利用して子どものインターネット利用の安全性を調査し、その結果を報告できることを要求している。
プレスリリースでBlackburn上院議員はこう語っている: 「昨年のヒアリングでBlumenthal上院議員と私は、若いユーザーの身体的および精神的なダメージの話と、ビッグテックがそれらを改めようとしないことを、数え切れないほどたくさん聞いた。Kids Online Safety Actは、これらの害への対策として、オンラインのプラットホームが従うべき安全性のガイドレールを敷き、彼らに透明性を要求し、そして親たちに安心感を与えることを目的としている」。
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KOSAと、昨年上院の消費者保護小委員会で浮上したその他の法案とは重複が多く、BlackburnとBlumenthalの両氏はそれらにも関与している。
10月には、YouTubeとTikTokとSnapの代表者たちは全員がヒアリングで、親たちが自分の子どもやティーンのオンラインデータを消せるべきだという考えに賛成した。それは、歴史的な法律であるChildren’s Online Privacy Protection Act(児童のオンラインプライバシー保護法, COPPA)にEd Markey上院議員(民主党-マサチューセッツ州)とBill Cassidy上院議員(共和党-ルイジアナ州)が提案した改定に盛られている。
またBlumenthal氏とMarkey氏は彼らのKids Internet Design and Safety Act(児童のためのインターネットの設計と安全法, KIDS)を9月に再提出し、16歳未満のユーザーを自動再生やプッシュ通知など注意を強制する機能から護り、子どもや若いティーンを対象とするインフルエンサーマーケティングを禁止し、また、フォロワー数や「いいねボタン」など人気を定量化するインタフェイスを禁ずる条項を加えた。
また、下院と上院の両方に超党派で提出されたFilter Bubble Transparency Act(フィルターバブル透明性法)は、アルゴリズムの守秘性とそれによるユーザーへの影響の懸念に対処している。この法律でソーシャルネットワークは、ユーザーに標準的な逆時系列のフィードを提供するか、それとも不透明でときにはプロプライエタリでもあるアルゴリズムを使うかを選ばせなければならない。今回提出されたKOSAにはこの二択の要求はないが、しかしテクノロジー企業はソーシャルメディアからの重要なデータセットを政府に渡すことを強制される、とこの法案の要約には書かれている。それによって研究者や非営利団体の職員は、研究調査目的でそのデータにアクセスできるようになる。
カリフォルニアでも、超党派の州議会議員たちが、英国の年齢適合設計法(Age Appropriate Design Code)を模した法案を明日提出する。この法律ではMetaやYouTubeのような同州に本社のある企業が、そのプラットホーム上での子どもからのデータ収集を制限しなければならない。ビッグテックが優勢なカリフォルニアでは、州法がプラットホームに、そのプラットホームを若いユーザーにとって安全にするためのアクションを命じなければならないこともある。
これらの法案のどれに、ソーシャルメディアの運用の仕方を変える力があるか。それを言うのは時期尚早だが、国や州の議員たちがビッグテックのコントロールに真剣になってきていることは、明らかだ。
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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: Bryce Durbin/TechCrunch
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