AWS、日本独自のクラウド移行支援策を変更–南海電鉄の事例も発表
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アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)は3月1日、ITシステム基盤のクラウド移行を支援する「AWS ITトランスフォーメーションパッケージ(ITXパッケージ)」のリニューアルを発表した。また、ITXパッケージを使ってクラウド移行を進めている南海電気鉄道(南海電鉄)が状況を説明した。
ITXパッケージは、ITシステム環境をクラウドに移行する計画段階からAWSが無償で顧客を支援するもの。2021年4月に提供を開始し、事業開発本部 事業開発統括本部長の佐藤有紀子氏によれば、同12月までに100組織以上の利用があった。内容拡充を求める声が多いといい、今回は「ITXパッケージ 2.0」として、二酸化炭素の排出削減への対応と、クラウド移行プロジェクトの規模などに応じたサービス内容の拡充が強化点になるという。
二酸化炭素の排出削減は、地球温暖化対策の観点から世界的な関心事となっており、クラウド移行を検討する組織でも主なテーマになっているとする。このためITXパッケージ 2.0では、オンプレミスのデータセンターからAWSクラウドに移行した場合の総所有コスト(TCO)を試算する「クラウドエコノミクス」機能で、二酸化炭素排出の削減量を試算できるようにした。
また、クラウド移行後に二酸化炭素の排出状況を継続的にモニタリングする「AWS Customer Carbon Footprint Tool」機能と、クラウド移行で不要になったデータセンターの機器を買い取る「IT Divest」プログラムを新たに加えた。AWS Customer Carbon Footprint Toolは、2021年12月のカンファレンス「re:Invent」で発表済みだが、今回国内での一般提供を開始する。IT Divestでは、AWSの提携会社がサーバー、ストレージ、ネットワーク機器などのハードウェアを現金で買い取るほか、必要に応じて第三者保守も行う。現金買い取りとすることで移行費用を節約できるという。
移行プロジェクトの支援では、企業ごとの状況に応じてクラウド推進体制(CCoE)を構築できるようにする「EBA People Party」を加えた。AWSのカスタマーサクセスマネージャーが進行役となり、IT部門リーダーなどが参加する2日間のワークショップを開催して、自社に合ったCCoEの組織づくりを支援する。また、以前はAWSのトレーニングを受けられるのが3人までだったが、これを撤廃し、プロジェクト規模に応じた人数でトレーニングを受けられるように変更している。