電帳法改正にどう対応するか(前編)–変更内容や検討スケジュールを考察

今回は「電帳法改正にどう対応するか(前編)–変更内容や検討スケジュールを考察」についてご紹介します。

関連ワード (特集・解説、電帳法改正にどう対応するか等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 2022年1月1日に電子帳簿保存法が改正され、請求書などをPDFファイルで受け取ったり、発行したりしている場合の保存ルールが変更されたことをご存じでしょうか。施行まで1カ月を切った2021年12月10日、急きょ2年間の猶予期間が発表されましたが、2024年1月1日には本格的な義務化が始まります。電子帳簿保存法の改正は個人事業主から法人まで全ての事業者が影響を受け、業務への影響も大きいですが、法要件の解釈が難しく、運用検討に悩む方が非常に多いです。

 当社Deepworkは電子帳簿保存法に対応したサービスを提供しており、多くの事業者の方々から法要件や運用検討に関するご相談を受けてきました。その中で見えてきた分かりにくい部分や悩むポイントを踏まえ、電子帳簿保存法の改正内容から計画の立て方、検討の進め方まで実践的な内容をお伝えします。前編では、改正電子帳簿保存法の内容や検討スケジュールについて解説します。

 まずは簡単に改正の内容について説明します。1998年にスタートした電子帳簿保存法は、紙で保存することが義務付けられていた国税関係の帳簿や書類を電子化して保存する際のルールを決めた法律です。現在までさまざまな改正が行われてきましたが、今回の改正では電子取引情報(PDFファイルで受領・交付したり、ウェブサイトからダウンロードしたりする見積書や請求書など)の保存ルールが変わり、全事業者が電子帳簿保存法の要件に沿って保存することが求められるようになります(図1)。

 電子取引情報といってもピンと来ない方が多いと思いますが、具体的には下記のようなものが電子取引情報に該当します。

 つまり、取引先とやりとりする書類のうち、紙で行うもの以外は「電子取引情報」に該当するといえます。

 改正電子帳簿保存法では、これらの電子取引情報について4つの要件を守ることが求められています。

 1と2については税務調査時に使い方が分かり、すぐに確認できる状態にしておくためのものなので特に悩むことはないと思いますが、「3.検索要件の対応」と「4.データの正確性担保」に関しては幾つか選択肢があり、どの方針で対応するかについて検討が必要です。

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