IBM、広告からバイアスを排除するためのオープンソースツールを公開
今回は「IBM、広告からバイアスを排除するためのオープンソースツールを公開」についてご紹介します。
関連ワード (ソフトウェア等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
AIが抱えている問題としてよく知られているものの1つに、アルゴリズムのバイアスがある。これは、人間の不当な思い込みや判断がアルゴリズムに組み込まれてしまい、その結果、特定の集団が不公正の標的になってしまうというものだ。それを考えれば、IBMが発表した最近の研究結果で、デジタル広告においても望ましくないバイアスが問題になっていることが確認されたのは不思議ではない。
この研究は、IBMの研究者らが、同社が開発したツールキット「AI Fairness 360」(AIF360)を使用して、広告に存在するバイアスの問題や、その問題を緩和する方法について検討したものだ(AIF360は、2020年にLinux FoundationのプロジェクトであるLF AI Foundationにコントリビュートされている)。同社は米国時間6月20日、その活動の延長線として、75の公平性指標と13のアルゴリズムを備え、離散データセットに存在するバイアスを特定し、緩和するために使用できるオープンソースのツールである「Advertising Toolkit for AI Fairness 360」を公開したと発表した。このツールには、使い勝手を良くするために、プレイブックとサンプルコードも付属している。このツールキットは、企業が自社の広告キャンペーンに存在するバイアスやその影響、オーディエンスの構成について理解を深められるように設計されている。
IBMは、この問題に対する取り組みの一環として、企業や団体に対して、同社が推進する「Advertising Fairness Pledge」への参加を呼びかけている。20日には、米航空会社Delta Air Linesや、大手マーケティング企業Mindshare、同社の親会社WPPがこの取り組みに参加したことが発表された。米国広告業協会(4As)や、Interactive Advertising Bureau(IAB)、米国公共広告協会も活動に参加するという。