イトーキ、オンラインストアでARによる家具の試し置きを可能に
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オフィス家具メーカーのイトーキは、同社が運営するオンラインストアに3次元(3D)/拡張現実(AR)導入サービス「RITTAI」を導入した。同サービスを開発したx gardenが9月1日に発表した。
RITTAIは、電子商取引(EC)サイトの運営者が手軽に3D/AR表示を導入できるサービスで、自社ECサイトへの3DビューやARの導入、商品3Dモデルの制作、導入後の効果測定など、3DやARの導入に必要な工程をトータルで支援する。
RITTAIの導入によりイトーキのオンラインストアでは、ARに対応している家具やインテリアの画像をクリックすると、スマートフォンのカメラを通してバーチャルの商品をその場に表示できるようになった。ARによる試し置き機能を活用することで、顧客は家具のサイズや色合いが合っているか購入前にシミュレーションできるため、安心して購入できるとしている。x gardenによると、同サービスを導入した企業のコンバージョン率(CVR)や顧客単価は向上しているという。
イトーキは同サービスを選んだ理由として、「導入の手軽さ」「EC特化の機能充実度」「低価格の3Dモデル制作と手厚いフォロー」を挙げた。AR機能の導入は、3D制作ツールのCADや「Blender」などで生成された商品の3Dデータがあればドラッグ&ドロップで行える。EC担当者がRITTAIの管理画面上に3DデータをアップロードするとURLが出力され、そのURLを自社サイトに組み込むだけでAR機能を実装できる仕組みだ。
また、RITTAIは同一のURLで「iOS」「Android」端末やPCといった複数デバイスに対応しているため、スマートフォンだけでなくPCにも360度のVR(仮想現実)ビューをブラウザー上で表示できる。そのため、オンラインサイトを訪問した多くのユーザーがAR機能を体験できるとしている。
ほかにも、ARで表示した後でもさまざまなカラーパターンを試せる「カラーシミュレーション機能」や、ブラウザー上で3D表示ができる「3Dビューの埋め込み機能」を搭載。加えて、どのくらいARが使われたのかといった商品のAR視聴データも取得できるため、ARの費用対効果の分析ができる。
x gardenでは商品の3Dデータがない場合でも、家具1モデルにつき8000円から3Dデータの制作、進行管理、納品を提供している。また、3Dモデルを保有している場合でもARで表示するために必要な3D変換作業を請け負うフォロー体制も整っている。