メタバースの現在地–調査結果に見る市場規模、主要ベンダー、展望
今回は「メタバースの現在地–調査結果に見る市場規模、主要ベンダー、展望」についてご紹介します。
関連ワード (メタバースが変える仕事と社会、経営等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。
本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。
仮想世界による現実世界の浸食が進んでいる。その手段となっているのは、ゲームに加えてビジネスユースケースが増加中の完全没入型の仮想現実(VR)ヘッドセット、現実世界にデジタル情報を重ねる拡張現実(AR)デバイス、現実世界の環境内でデジタルオブジェクトを操作できる複合現実(MR)環境だ。
こうした技術と、その後継として開発中の技術の総称であるExtended Reality(XR)が、ブロックチェーン、仮想通貨(暗号資産)とNFT、人工知能、3Dデザイン、ホログラフィー、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)、5Gと6G、クラウド、エッジコンピューティングといった他の要素と融合し、「メタバース」の概念を構成している。メタバースは、それらすべての要素がつながった結果として現出する没入型インターネット体験の総体と考えることができる。
メタバースは多くの点で、ウェブの次の3Dバージョンだ。Web3と同じテクノロジーの多くをベースとし、Web3と同様に分散型でユーザー中心の仕組みを重視している。
「Google Trends」を一目見れば、「メタバース」が非常に新しいものであり、FacebookがMetaに社名を変更した頃(米国時間2021年10月28日)に検索数が急増したことが分かる。
では、このメタバースはどれくらい大きくなるのか。誰が構築し、誰が住人となるのか。
テクノロジー大手がその実現に向けて競争中だとしても、メタバースがまだ存在していないことは明らかだ。そのため、売上高などの数字を挙げるのは難しい。経営コンサルティング企業McKinseyは先頃のレポートで、メタバースが消費者向けと企業向けのユースケースで2030年までに生み出す金額を4兆~5兆ドルと試算している。
こうした楽観論は多いものの、メタバースはまだごく初期の段階にあると認識することが重要だ。McKinseyによると、メタバースの採用が進んでいる業界には、エネルギー/資源、ハイテク、メディア/エンターテインメント、自動車、機械/組み立てなどがあるが、建設や交通/物流などの業界では遅れているという。