NTT東西、固定電話のIP網移行を段階的に実施–EDI利用者などは確認を

今回は「NTT東西、固定電話のIP網移行を段階的に実施–EDI利用者などは確認を」についてご紹介します。

関連ワード (ネットワーク等) についても参考にしながら、ぜひ本記事について議論していってくださいね。

本記事は、ZDNet Japan様で掲載されている内容を参考にしておりますので、より詳しく内容を知りたい方は、ページ下の元記事リンクより参照ください。


 NTT東日本とNTT西日本は12月8日、2024年1月1日から実施する固定電話のIP網への移行を段階的に実施するスケジュールを発表した。EDI(電子データ交換)など企業利用が多い「INSネット(ディジタル通信モード)」は地域別に3段階で行われる。

 固定電話のIP網への移行は、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN、いわゆる固定電話)をIPベースに切り替えるもので、NTT東西では2010年11月からスケジュールや機能・サービスの扱いなどについて順次状況を説明してきた。今回は、移行に伴う一部サービスに関するスケジュールや具体的な移行段階を明らかにした。なお、影響するサービスなどについては、2022年1月時の発表からの変更はない。

 まず、移行によって提供を終了するサービスは、利用期間が2023年12月31日までとなり、2024年1月1日から利用できなくなる。また、各種の通話料金割引サービスは、新規の受け付けを2023年9月30日で終了し、2024年1月1日から割引が適用されなくなる。「マイライン」「マイラインプラス」についても、2023年11月30日に新規の受け付けを終了する。

 2024年1月1日から実施する固定電話のIP網への移行作業は、段階的に行われる。NTT東西をマイラインに登録している通話などの新しい通話料は、全国一律で2024年1月1日から適用される。マイラインの提供終了および通話サービスの移行、INSネット(ディジタル 通信モード)の提供終了および補完策の提供開始は、まず2024年1月2日に山形県と鳥取県で実施し、同1月17日に青森、岩手、宮城、秋田、福島、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知の13県、同1月31日に残る全都道府県で実施される。

 その後も携帯電話通信などの移行を順次実施し、NTT東西ではIP網への移行完了を半年後頃(2024年6月頃)と見込んでいる。

 NTT東西では、固定電話のIP網移行について、「基本的に電話局舎の回線をIP化するもので、固定電話やメタル回線のサービスがなくなるわけではない。契約者さまに手続きや工事、電話機の交換が必要になることはないので、これに便乗する悪質な業者の販売行為などに注意していただきたい」と説明している。

 IP網への移行では、特に企業利用の多いINSネット(ディジタル通信モード)の影響が懸念される。NTT東日本 経営企画部 営業企画部門長の井上暁彦氏によると、INSネットの全国の契約回線は2022年6月時点で144万回線に上る。このうち今回のIP網移行の影響を受けるディジタル通信モードの利用は約11万回線と推定され、特に現在もEDIの電子決済、警備、ビル機器の遠隔監視、非常時のバックアップ回線などの利用が多いという。

 影響が懸念される用途に対してNTT東西は、IP網接続のための収容装置や変換装置などを用いた「補完策」を2024年1月2日から提供する予定だが、契約者の利用状況により終了するとしている。

 井上氏は、「ディジタル通信モードはINSネットの基本契約で利用できるため、実際にご利用されていることに気付いていない契約者さまが数多くいらっしゃると想定している。2024年1月にダイレクトメールなどを通じて周知する予定だが、利用明細で『通信料』(通話料でない)が発生している場合は、ディジタル通信モードをご利用されていることになるので、こうした点も確認していただきたい」と話している。

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